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2020年3月30日月曜日

それでも年度末



 不穏な空気の中でも年度末を迎えました。
送別に贈られる花でしょうか。
大事に包まった胡蝶蘭が、役目を待って並んでいました。


雲が重く迫った夜空の下を歯医者さんに行きました。
体調もあって迷いましたが、出かければ1年半に及んでいる歯の治療が終わります。
バスは避けて、夜道をどんどんと歩むと、引越しのトラックが止まって、急かしく荷物が積み込まれていました。
さて、歯科医院では、ライトを消してもらった待合室の隅に着席です。
治療前には、治療台の天井のライトを外してもらいます。
けれど、暗い手元では口の中は見えないので、スタンド型のライトは点けられます 。
その対応としては、死人のように仰向けになった顔に完全遮光の布を掛けます。
その完全遮光布がはらりと落ちないように、額にヘアバンドをして布を固定します。そして口までは覆わないように調整するのです。
上から覗き見る歯科医も歯科助手もその奇妙な様子に初めは笑いを堪えることもあったでしょうか。既に慣れているように思いますが、何せ私の方は眼も覆っているので、二人の表情は全くわからないのです。
優しい歯科助手が、死人になるのをじっと待ったのちに、ゆだれ掛けを着けてくれるのです。
うがいをする時は、生き返ったように、身体を起こして手でぺらっと布を持ち上げてくちゅくちゅです。


 真っ暗になってしか出かけられないがため長きに及んだ歯科
治療ですが、対応してくれた歯科医院にも感謝です。
安堵に足取りが軽くなった帰りの夜道を2台の引越しのトラックが走り抜けて行きました。
3月最後の明日の東京の最高気温は17度、最低気温は8度、曇りの予報です。
皆様におかれましては年度末でお忙しいと存じますが、お疲れが出ませんようにご自愛ください。


巣篭もりのお供

柿の種 チョコミックス 株式会社立花商店

体調不良につき今夜はこの一枚でごめんなさい。
チョコでコーティングされた柿の種ですが、
甘くてしょっぱくて、食べ始めると止まりません。
ビールにも合うかもしれませんね。
この柿の種の美味さは、国産のうるち米にもあると私は思うのです。


 お皿に桜山が広がったようで、目に美しいのも嬉しいです。
今日の東京の最高気温は13度、最低気温は4度、曇り時々晴れの予報です。
新型コロナは長期戦になりそうですが、お互い息抜きしながら生き抜きましょう。

2020年3月28日土曜日

2020彫刻10人展から 下倉節子先生作彫像

下倉節子 夏の日 

 婦人の表情や顔の向きは、夏の気配を伝えていない。
けれど、無造作に放り出されたような脚と足の指先から、
逃れようのない夏の暑さが伝わってくる。
そして改めて彫像全体を眺めると、実は婦人の向く先には窓があって、風を待つひと時ではないかと想像したりする。
婦人の細くもなく太くもなく程よい肉付きの腕に支えられた、身体がほんの少しだけ後ろに傾いている。
彫像は、大げさに夏の暑さを語ったりしていない。
あくまでも自然体だ。
しばらく眺めていると、サイダーの冷んやりに一息入れた子供の頃の夏が思い出され、ノスタルジックな思いに駆られた。

 この度の画像は、中学時代の恩師である下倉節子先生ご自身が送ってくださったものです。
 今年も彫刻10人展が開催され、ご案内をいただきましたが、
新型コロナウイルスが怖いこと、日の入り時刻が伸びて、
真っ暗になるのがもはや18時半になっていること、
で私は、せっかくの展覧会に伺うことを断念したのです。
2020彫刻10人展は、
今週の23日月曜日から銀座アートホールで29日日曜日まで開催されています。
下倉節子
 そして力をくれたトルソーがこちらです。
皮膚の、肉の微妙な起伏の陰影や像の立ち上がっているさまを見つめているうちに得られるものは何なのだろうと考える。
生身の身体に肉薄したということがもはや薄っぺらで、
異次元のエネルギーが感じられるのだ。
下倉節子

展覧会に伺えないことが惜しまれて、惜しまれて、
今更ながらに、新型コロナウイルスと自らの奇病を嘆いていました。
そんな中で、昨日恩師である下倉先生が、写真を送って下さったのです。おかげで、自宅に居ながらにして、 夢中になって彫像を味わうことができました。

下倉節子 冬の日

 最後の一枚は、冬の日です。
首にしっかりと巻かれたファー、温もりを感じるセーターとブーツから冬が伝わり、
顔の向きや視線、足の位置からは、寒い日に外に出る前のちょっとした覚悟の瞬間が、感じられるお作品だと思います。

空間を揺らす実像をじっくり鑑賞したかったと切なる思いが残りました。
昨年のお作品はこちらです。2019彫刻10人展

2020年3月26日木曜日

新型コロナ対策で鈍い対応でも小池都知事は再選か



「正しく恐れよ」をキャッチコピーに、
これまでずっと危機感を持つなという空気だったのに、
唐突に学校閉鎖があったり、オーバーシュートだのロックダウンだのと言われても国民、とりわけ都民の多くはピンとこないだろう。
この度の新型コロナ対策では、日本が何より経済優先で、五輪優先で、中国への忖度が明らかになった。
とりあえず五輪の延期が担保されたので、新型コロナのウイルス検査の実施の渋りはなくなるかもしれないけれど、
大都市東京のこれまでの感染者数の実数が異様に少ないだろう。
ここに来て急に感染者の数が増えたからと言って、どれほどの人が危機感を持つだろうか。
政府よりの医療関係者やコメンテーターは、テレビ番組でPCR検査をやることは意味がないとか、8割が軽症者だから心配はいらないとか、ひいては風邪の一つなのだからとか言う者までいた。
国内の実態の把握もないままに。
昨夜は都知事が緊急会見を開き、都民にこの週末の不要不急の外出を控えるよう要請した。その際、一昨日のロックダウン発言について、どういう状態をイメージするかという記者の質問に対して、都知事はまだ具体的な内容は考えていないようだった。


誰もロックダウンなど望んではいない。
都民の健康のことも本腰を入れて考えて欲しいものだ。
今日の東京の最高気温は19度、最低気温は6度、晴れ時々曇りの予報です。
東京は週末は、雨模様のようですし、桜を見る会と同じように、桜の宴は見送りましょう。ビールはお家の中で。

2020年3月25日水曜日

夜桜12年



上野公園の桜が満開だと報じられたのは一昨日だった。
夜の街に飛び出ると、
つい、キレイキレイや除菌アルコールやマスクがないかと
あっちのコンビニ、こっちのドラッグストアを覗いては、
ため息をついて、とぼとぼと下を向いて帰宅してしまう。
桜のことはすっかり忘れてしまうのだ。
昨夜、丑三つ時になって、つい忘れてしまう桜を観に再び外に出た。
やれやれ、近隣の公園の桜は4分咲きだった。
公園にはぼんぼりもなければ陣地取りのシートも一枚もなく
冷たい風が桜の枝を揺らしているだけ。


今夜、慣れないスーパーマーケットに行けば、
空をウィルスたちが輪になって踊っているような気さえして、
やっぱり今年は、サクラ、サクラではなく、
コロナ、コロナです。


ドラキュラになって、桜も夜しか愛でることができなくなって12年となりました。
心底まいっています。
この長い間、お付き合い下さっているブログ来訪者の皆様には改めて有難うございます。
今日の東京の最高気温は15度、最低気温は5度、晴れ時々曇りの予報です。
年度末でお忙しいと存じますが、
日本の皆様におかれましては桜を楽しむことができますように。

2020年3月23日月曜日

風がかけぬけた夜



 およそ11年ぶりに窓が開いた。
それは、そう大きくない納戸の窓だけれど、
夜の向こうに象の行進を見たような感動だった。
私は、たった20秒たらずで、弱い紫外線でも皮膚が火傷になるものだから、電灯とは比にならない太陽光はとんでもないのだ。
普段、寝起きして、食事をする生活スペースの居間は完全に太陽光を遮断しないと、居られない。
だから、窓という窓は全て塞いでいて夜も開けることはできなくなっている。
ほんの少しでも隙間があれば太陽光が差し込んできて、
お茶一杯飲んでいられない。
閉ざされた空間で、換気扇はただ空気をかき混ぜているだけのようなもの。
家の中は、一年中蒸し蒸しと亜熱帯のようだ。
何もしなければ、湿度は70%、酷い時は90%を超える。
暑い、寒いという季節はエアコンで湿気が どうにか解消されけれど、20度ぐらいの半端な季節には、小さな除湿機をつける。
除湿機にもこれまた稼働ランプが点いている。
除湿機のランプの全ても遮光布を貼り付けて、それでもランプの光は漏れてくるので廊下で稼働させる。
けれど、カビ、ダニ、やがては今時分からクモが数多く出没するのだ。
くも、すこぶる怖し。
なんとか通気できないものか。


昨年から、パーフェクトに太陽光を遮断することを要しない納戸の窓を開けることができるようにと、高校時代の同級生の建築士さんが足を運んでくれて、その方策について知恵を絞ってくれた。
そして、先月から重い工具を担いで電車に乗って、数日に渡って作業してくれたのだ。
完成した翌々日、先週の日曜日の夜に、従来の窓のガラスと窓枠ににぺったりと貼り付けていた完全遮光のカーテン生地を 良人(りょうじん)がはがして、窓が開く瞬間を迎えたのだ。
納戸部屋の荷物が多く、考案してもらった仕掛けの一部が実施できないこともあって太陽光は完全に遮断されてはいませんが、予想以上にビュンビュンと風が入り、湿度は驚きの50%〜60%にと大きく改善しました。
遮光の仕掛けについては、同様に光線過敏で悩む方々のために後日改めてお伝えします。

2020年3月20日金曜日

お彼岸



 日々、丹念に手洗いをしているうちには、手の甲がひび割れしてきて痛むなと、掌を眺めている。
スーパーマーケットで、懸命にシュッシュするアルコールも皮膚を傷めるのだろう。
夜になって、外に出れば、赤信号の横断歩道の前に立って祈る時間がぐっーと長くなった。
「誰か押してくれ」と。
コンビニでは、手動ドアのお店の扉が開いている時だけ、ネズミのようにすっと入る。
気がつけば、桜の開花宣言が出てから6日も過ぎていた。
夜空に映る桜の木は、まだ枯れ枝のようなところもあるし、二分咲き程度のところもある。
香ばし栗せん 日本橋錦豊琳

お彼岸も入りの翌日に気がついた。
あらかじめ、おはぎや故人の好物などはパルシステムで注文したいたので、おはぎを買い求めて、短くなった夜に歩き回ることをしなくてすんでいる。
今夜は、サザエのおはぎの解凍が間に合わなかったので、
写真は亡き母が好物だった栗煎餅です。
この度は、錦豊琳 の栗せんで、何とグルテンフリーでした。
原材料は白餡と栗ペースト、もち粉、でん粉などが原材料です。
しかも、確かな栗のお味がしてとても美味しいです。


スーパーマーケットの入り口のアルコールがなくなって、
入荷次第再び設置すると張り紙がありました。
コンビニ前のホテルにはいつも空港を往復するバスが横付けされていたのに、バスの姿もなく、客室の灯りもまだらです。
娑婆は、コロナに苦しめられています。

2020年3月18日水曜日

森友学園問題で、佐川氏と国を提訴



 国有地を大幅に値引きして森友学園に売却したいわゆる森友学園問題では、決裁文書の改ざんを迫られた財務省職員が自らの命を絶っている。
ご遺族である妻が、当時の理財局長であり事実上改ざんを指示したとされる佐川宜寿氏と国に対して損害賠償を求めて提訴した。
何で命を絶たなければならなかったのか、そこにあった真相を知りたいと思うのは遺族として当然の思いだろう。

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2020年3月17日火曜日

ティッシュペーパー様



午前2時37分、やっと購入できた。
気温は4度、冷たい風が頬をさす夜でした。
もう出回るだろうと思って、何日が過ぎただろうか。
夜の7時のドラッグストアには、相変わらずトイレットペーパーもなけりゃ、ティッシュペーパーもなかった。
やはり朝一番でなければ買えないのだろうと、諦めて、
家の中にあるであろうポケッティッシュをかき集めようかと思った矢先だった。
真夜中のスーパーマーケットのガランとした棚に、幻かと思って、目をパチクリさせて、思わず手を伸ばして触ったりした。
ティッシュが10個ばかりあったのだ。
置地廣場

 安堵は一瞬、疲労が募ってまいりました。
確定申告の医療費還付請求の集計は明日からにします。
今日の東京の最高気温は14度、最低気温は2度、晴れ時々曇りの予報です。
日本の皆様は、もう桜をご覧になりましたか?
今日は暖かいようなので、ちょっと見てみたいですね。

2020年3月16日月曜日

夜の営業時間が次々に短くなる



 また肩を落とした夜だった。
ドトールまでも夜の営業時間を早めるという。


自分だけ、夜のカフェでほっとする時間を作っている。
昼間、私が眠る太陽光を完全にシャットアウトした真っ暗な居間の片隅で、ペンライトの明かりを頼りに、カップラーメンを啜っている牛男に悪いと思って、
今夜は牛男にアップルパイを一つ買った。
そして、アップルパイの袋を渡された時のスタッフの一言に、がっくりとした。
「閉店時間が8時になりましたので。」と言われたのだ。
私は、土日だけのことかと思って問い直すと、平日も8時になったという。
「国からの要請なので、申し訳ありませんが。」とスタッフが続けた。



うっそ!心の中で叫んで、泣いた私だった。
元々わが街のドトールは閉店時間が9時でカフェとしては早い閉店時間なのだ。
さらに1時間早まって8時とは。
近頃、ドトールに秘めたる楽しみも見つけていた。


和栗のモンブラン。
これがなかなか美味しいのだ。
中のクリームもおそらく純生クリームだろう。
コロナ、コロナとなる前には、味わいながら食していたけれど、
先週は、辺りに誰もいないことを確認した席で、モンブランを一気に制覇した。
標高が高いモンブランに猛吹雪のような誰かの咳の飛沫が降りかかったら大変だ。


 私は、紙コップに入れてもらったコーヒーの蓋の口に唇を当てるのをためらって、
蓋をそっと空けて、コーヒーを静かに飲んだ。


 首相の会見は、昨夜土曜日だったけれど、
緊急事態宣言が発令されたわけではないのだ。
客数が減ったのか。
他のカフェの営業時間が気になってきた。
でも今夜は考えないようにしよう。


今日の東京の最高気温は13度、最低気温は5度、
曇り時々雨の予報です。
こういう時、食べることしか楽しみがないドラキュラは辛いものです。
今週も新型コロナウイルス感染予防に努めてまいりましょう。

2020年3月14日土曜日

金曜日は崎陽軒の幕の内弁当



 もう3日前になるだろうか。
私は、夜道を一心不乱にひたひたと行った。
杖が足に絡まりそうになりながら。
コロナのおかげで、駅ビルの閉店時間も早まっている。
私の例えようもなくまずいごはんを食してから家を飛び出したのだった。
すでに駅ビルの手前の入り口はシャッターが降りていた。
落胆しつつも、その晩の私は引かなかった。
金曜日には美味しい物にありつけたいから。
私は、開いていた入り口から崎陽軒の売店まで真っしぐらに
突き進んだ。
辺りには一面煙るように、地引き網のような網が降りていた。
私は、網の目に両手の指を引っ掛けて、真っ赤なチャイナ服に身を包んだ、田川さん(仮名)に向かって声を限りに叫んだ。
網にかかった大マグロの声を聞いてくれとばかりに。
「幕内弁当2つ!中華弁当一つ!、シウマイ一つ!金曜日の夜便でぇ〜」
マスクをかけた田川さんも「いつもありがとうございます!」と言って注文を復唱してくれた。
息せき切らしていたけれど、やれやれの瞬間だった。


そうして迎えた金曜日の夜だった。
本当は、高校時代の同級生で建築士の友人と一緒に食するつもりだったけれど、時間的に厳しいということだった。
太陽光をシャットアウトすると、窓の開閉が困難で通気性がなくなるという問題を抱えているのだ。
その件で、建築士の友人が横浜から再三足を運んで、作業をしてくれている。


話は、お弁当に戻って、
最近すっかり虜になっているのが幕の内弁当だ。
飽きないおかずで、ボリュームがあるのがその理由かと思う。


飽きないおかずの一番手は、エビフライだ。
私は、これをおしまいまでとっておく。
エビフライの後方に控えている、定番の筍煮から食すのだ。
この時、この世に崎陽軒がある限り、泣いちゃいけない我が人生と思うのだ。


 病身になって、我がふるさとは遠くなったけれど、
ここに故郷ありと次にシウマイを食す。


艶やかなるは、私の心と崎陽軒のごはんなり。
蒸されたご飯は、家で炊くご飯とはわけが違う。
大事に蒸されているのです。
白いご飯の小山に、カリカリの青梅は、日本の魂に木霊する。


照れくさそそうに、入っている菜の花の醤油漬けを、
元気をお出しと、起こして食す。
次は、赤魚の照り焼きだ。
シウマイと仕切りを隔てて、大人しく入っている。
その後は、しばらくご飯タイムだ。
赤魚と同じ仕切りの中の里芋煮を食し、エビフライの盟友のように収まっている鳥の唐揚げを食べる。
またしばしのご飯タイム。
そして、おやおやと、人生の意外な展開を期待するかのように毎回、驚きを持って トンカツを食べる。
トンカツはエビフライの下敷きになっているのだ。
そして、かまぼこ、卵焼きと進んで、最後にエビフライを食して、
昨夜も大満足でした。


今日の東京の最高気温は9度、最低気温は2度、雨時々曇りの予報です。
雨ですし、巣篭もりには崎陽軒のお弁当をどうぞ。
そうそうダイヤモンドプリンセス の乗員乗客にと運ばれて、届かなかったという崎陽軒のお弁当はどうなったのでしょうかね。
届いたなら喜ばれたでしょうに、勿体なかったですね。

2020年3月13日金曜日

カフェにて



夜道を行き交う人々が
ついに思い思いのマスクをつけている。
どこからどう見ても、薄茶色の紙のマスク、わら半紙のようなので尖っているのは、コーヒーフィルターだろうと思った。
ぴよぴよと鳴き出しそうなマスクは黄色い木綿のマスクだった。
それをかけていたのはビジネスパーソンの1連隊の一人、中年の男だった。


 夜の9時を回ったカフェには人が戻っていた。
少し前までがらんとしていたのに。
しかし、以前とは違って、
ほとんどが仕事をする人たちだ。
テレワークとなってカフェで仕事をしているのだろうか。
パソコンに向かう人々の、その表情は一様に真剣だ。
のベーっとカフェでくつろいでいるのではなかった。


頭上の天井にライトがない、私にとって御誂え向きの席は空いていたけれど、隣がまずかった。
男が、パソコンに向かって前屈みになって、大声でビジネスの話を止めどなく続けていた。
フェイスタイムを利用しているのだろうか。
口からは、打ち上げ花火の火の粉のようにつばきが飛び散り続けている。
荷物だけを椅子に置いた私は、逃げるように離れて、
紙コップに入れてもらったコーヒーを、灯を背にして立ち飲みした。
そして、新型コロナウイルス感染騒動より前は、閉店30分前になると、客をせかすようにアルコールでシュッシュシュッシュとテーブル拭きが始まるカフェだったけれど、
アルコールが尽きて入手困難なのか、この前はスタッフが、今夜は店長がアルコールも無しに、静かに布巾でテーブルを拭いていた。


今日の東京の最高気温は19度、最低気温は7度、晴れ時々曇りの予報です。
金曜日を迎えました。
テレワークの方も、出勤の方も、止むを得ずのお休みとなった方もお疲れ様でした。

2020年3月11日水曜日

3.11




復興庁によれば、今も避難生活をしている人の数は、4万8千人、
東京電力ポータルサイトによれば、汚染水のタンクの数は、1003基(約118万トン )となったそうだ。
全てを福島に押し付けるのか、安全なら汚染水は、東京湾から流せばいいと言う声がある。
私が福島の住民だったら、やはりそう言うだろう。

2020年3月10日火曜日

岡田さんと大谷さんに感じられる誠実さ

置地廣場

二人の患者本位のコメントにほっとする。
羽鳥慎一モーニングショーを始め、いくつかの情報番組で、
岡田晴恵さんと大谷義夫さんは、拡大する新型コロナウイルスで医療の専門家としての見解を語ってくれる。
二人の真髄にあるのは、患者本位だと感じる。
もの言いはどこまでも静かだけれど、実情や意見ははっきりと伝えてくれる。それでも言いたいことの五割かもしれない。
 けれど、患者本位でものを言う医療関係のコメンテーターはなかなかいないのだ。
何に気を使っているのやら。
 誠実な人が、押しやられて、嘘っぱちがはびこる世の中で、
人柄の誠実さが感じられる2人が、登場し続けていることは小さな希望の灯火だ。


雨上がりの空に、月がかぁーっと顔を出して、蒸す夜です。
上着もいらないほどのぬるさでした。
明日の東京の最高気温は17度、最低気温は12度、晴れの予報です。
バカ陽気となりそうですが、花粉も酷いそうですから、お出かけは心してどうぞ。

2020年3月9日月曜日

トイレットペーパー様様



 美味しいお肉をがっつりお腹に入れた後、
直ちに向かったのは、マックだった。
今や、毎晩のルーチンになっているマックでコーヒーと用足しだ。
自宅のトイレットペーパーは、もはや1個と少々となった。
火曜の夜などは、どうにも身体がかったるくて、
しぶしぶマックに向かった。
閉店時間が早いマックなのだ。
トイレの扉を見つめて考えた。
私が外に出かけられるのは夜だけだ。
もしかしたら、昼間のスーパーにはトイレットペーパーが並ぶようになっているのかもしれない。
私は、ハンバーグ屋さんに戻って、店主に尋ねてみた。
すると、店主は驚いたとばかりに、「トイレットパーパーないの? 」と聞く。
ないから、毎晩マックに用足しに行っていると私が言うと、
今では昼間にはスーパーにトイレットペーパーは並んでいると言う。
私が、がっくり肩を落とすや否や、店主がお店に出入りしている業者が持ってきたと言うトイレットパーパーを分けてくれると言う。
店主は、私が昼間は外に出られないことを知っている。
手付かずの8個入りのパックのビニールを破いて、2個ばかり分けてくれた。


 ハンバーグ屋さんには感謝だ。
私は、トイレットパーパーを大事に包んで、帰宅した。
今夜は、分けてもらった真っ白なトイレットパーパーの優しい肖像です。


2020年3月8日日曜日

私のごはんが不味くて辛い



私の作るごはんがとにかくまずい。
新型コロナウイルス感染の予防に外食も控えて、
私のごはんが続いて地獄だ。
崎陽軒のお弁当の日だけ救われる。
シウマイ弁当、幕内弁当、おべんとう春、春のかながわ味わい弁当、 どれを食べてもその時だけ天国に上ったようだ。
ひなまつり弁当の翌日は私の作ったごはんだった。
その落差に涙が出そうだった。
牛男は無口という病気だし、初めから私に料理などは期待していなかったのだろう。
牛男は、下を向いて、静かに私のまずいご飯に文句を言うこともなく食す。
私は私のごはんの後、ついに食欲がなくなった。
そして、私の不味いご飯を食べ続けていると心も荒んでくることに気が付いた。
一大決心で、外食にした。


 もはや営業時間を短縮して、夜はやっていないかもしれないと心配して向かったのはハンバーグ屋さんだった。
ひっそりとしていたけれど、営業していた。
店主曰く、「ランチはなんとかだけれど、夜の客はさっぱりだ。
サラリーマンがみんな寄らずに早く帰宅してしまうのでね。」



私は、コロコロステーキを貪るようにガツガツと食べた。
うまい!
私は、何度となくご飯を、お肉を喉につまらせた。



およそ1ヶ月ぶりの外食は、やっぱり美味しくて、
感極まった。 


今日の東京の最高気温は11度、最低気温は6度、曇り時々雨の予報です。 
寒い日となりそうですが、美味しい物を食べて心明るくまいりましょう。