森友学園への国有地売却問題で、
交渉記録について、
「売買契約の成立で事案が終了し、破棄した」
「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったことはない」と国会で答弁した当時理財局長、現国税庁長官の佐川氏が辞任した。
佐川氏が「破棄した」を繰り返した国会答弁から約1年だ。
その後、「グーンと下げなあかんよ」という森友学園籠池氏と近畿財務局職員との価格交渉の音声データーが明らかになった。
さらに、今年になって近畿財務局の内部の検討記録文書の存在が明らかになった。
昨年の国会も会計検査院も佐川氏の「破棄した」という国会答弁の元に審議、検査をせざるを得なかった。
佐川氏は、昨年7月に国税庁長官に就任したが、会見は一切開かず、最近は都内ホテルから登庁しているとも報じられていた。
佐川氏は辞任の理由について、
2)行政文書の管理状況について様々な指摘を受けていること。
3)今回取りざたされている決裁文書 の国会提出時の担当局長であったこと。
の3点を挙げている。
国会では、終始国民を小馬鹿にした態度で答弁を繰り返したが、昨夜は一変、低姿勢で、
記者から「国民に対して一生懸命やってきたのか?政権に対して一生懸命やってきたのか?」
と問われると、佐川氏は
「国家公務員なので国民に対して一生懸命やってきた」と実しやかに答えていた。
これより前、担当大臣である麻生財務大臣が会見を行った。
佐川長官の辞任、今問題となっている改ざんの疑惑がある決裁文書の有無を週明けに明らかにすること、自らについては辞任する意思はないことなどを語った。
佐川長官の辞任は本人の意思であり、大臣としては、佐川氏は理財局長としても国税庁長官としても「適材適所」であり、「有能であり、仕事ぶりは仕事ができる」と評価していることを繰り返した。
しかし、佐川氏に対しては、辞任を認めた上で懲戒処分にしている。問題となっている決裁文書の改ざんが行われたのかどうか、
決裁文書の有無も明らかになっていない段階で、何故佐川氏に懲戒処分を下したのか?
この記者の質問に、本人の辞任の理由とした、文書管理の問題で本人が責任を認めたので、処分を課したと、麻生大臣はわかりにくい答弁を繰り返した。
また、昨日、7日に森友学園への国有地売却に携わっていた近畿財務局の職員が 亡くなっていたことが報じられた。
もし、森友学園への国有地売却が特別な案件であることが記されていた決裁文書が存在して、昨年2月の問題発覚後に書き換えられたとしたら、実務者1人で成されることではないと多くの国民が思うことであろう。
佐川氏の辞任で、佐川氏の国会招致が難しくなってしまった。
これで幕引きとなれば、真相は闇の中だ。
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