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2013年12月31日火曜日

大晦日

只今、時刻は4時50分です。
冬のドラキュラのぎりぎり活動時間であり、新聞配達員さんに一礼して、仕上げた年賀はがきを投函してきたところです。
今年も、あんこを読んでいただき本当にありがとうございました。
 晦日の晩は、主催者ご夫妻のご厚情により個人名(主催者ではない)を冠に掲げたプチ同窓会に出席することができました。深夜に帰宅後、その勢いで年賀状を仕上げた次第です。
 今年は、同窓会で、よじくれた心が救われたことが大きな収穫です。何せ、この9年間、友人に励まされながらも、高等学校で過ごした3年間というものは、忘れてしまっていました。青春時代の数々の思い出が、一瞬でも今の苦悩を吹き飛ばしてくれたのです。
 今日は、大晦日らしくお蕎麦の写真でもお届けしたいのですが、大好きだったお蕎麦 は光線過敏の症状を重くするので食べる事ができなくなってしまいました。この年の瀬に、光線過敏でお悩みの方から投稿をいただきましたので、その事を少し綴ります。
お蕎麦に含まれるフロクマリンという成分がそのようにさせるようです。そうとは知らず、食して、食している最中にあっという間に発疹が出てきて、かゆいのなんの。お蕎麦を啜っては、かきむしるを繰り返しました。大抵のお蕎麦屋というのは紫外線ががんがん出る蛍光灯 を使用しているので、蛍光灯のせいかと思いましたが、蛍光灯とお蕎麦のダブルだったんですね。痒みは数週間続きますし、跡が残るので、諦めました。今夜お蕎麦をご用意されておられる方が、羨ましい限りです。
 葱やわさびのお薬味を載せて豪快にお蕎麦を啜る方も、お蕎麦アレルギーで食べられない方も、どうか良いお年をお迎えください。
そして、来年もどうぞあんこをよろしくお願いします。 
今年は少し故郷が近くなりました。


2013年12月25日水曜日

クリスマス

「出来上がって参りました。こちらです。」
「美しいですねぇ〜」
照りといい、艶といい申し分のないお品に仕上がっていて思わずため息も出た。
「20カラットのお品と成りました。」
「お会計は後ほど、2億円となりましたので」
クリスマスの今日、自分へのプレゼントだ。 
時刻は、午後6時を回ったところだった。歯科医師も、すでに30人近い患者の治療をこなした後だったと思う。
仕上がってきた艶やかな乳白色それは、水晶のようでもありオパールのようにも見える、セラミックの歯の被せものだ。 
美しいですね〜という私の言葉に、歯科医師も疲労から乗ってしまったのだろう。
そう、クリスマスの今夜は、歯医者となった。光線過敏の症状が重いので、日の入りの早い秋、冬という季節にしか歯科医院に通院できないので、クリスマスの今夜も通院となった次第だ。
これで心置きなく、おせち料理もむしゃむしゃといただける。
クリスマスのお食事などは、とっくに消えた。23日に届いた、それ用のアップルパイは、その日のうちに平らげてしまった。メインの犬のフンほどの小さな鴨肉は昨夜、胃壁にくっついてあっけなく消えた。薄くスライスされた鴨肉を、良人の小さな小さな米粒のような目が捕らえた。
私のお皿の鴨肉の枚数と自らのそれとを数えているのだった。男女平等、それが私が受けてきた学校教育だから。食い意地の張った者同士、クリスマスの夕食はいつにもまして恐ろしい。
 
帰途、いつもお世話になっている洋食屋さんの前に、クリスマスケーキの箱が一つだけ残っていた。25日の夜の8時、値引いてくれたなら購入かなと邪念がよぎった。カロリーを考えて、アップルパイにしたのに、生クリームたっぷりのホールのクリスマスケーキをさらに食らっていいのか?しかし、もう気がつくと店長に値引き交渉をしていた。売れ残ったら、近所の居酒屋に頼みに行くつもりだったという店長との交渉はあっさり妥結した。
5号サイズのクリスマスケーキをぴったり半分にナイフを入れる手が震えた。

2013年12月24日火曜日

クリスマスイブの街

今日の東京の最高気温は13度、最低気温は5度と、まあ、普通に寒い日となりました。
予約のケーキを受け取りに来ているのは、ママやパパ。
反対側のおだんご屋でおだんごを買っていたのは、可愛いおねえさんだった。

2013年12月22日日曜日

冬至

街は盆と正月が一緒に来た、ならずクリスマスとお正月モードが一緒になっているところに、さらに冬至が加わって、てんこもりの様相を呈している。
しかし、調べるとクリスマスの起源は冬至祭にあるらしいので、同時期なのは、偶然ではないようだ。
冬至の今日は、かぼちゃを食べましょうとスーパーでアナウンスされているけれど、街にかぼちゃは転がっていない。今日こそかぼちゃを飾って食べよう!と言って
みるだけ。
クリスマス用に注文した鴨のローストが届いたけれど、犬ころのフンのように小さくて、 悩ましい。
 忙しい街中で、一瞬ほっとしたのは、うなぎ屋の軒下、季節に素直に生きている南天鉢植を見つけた時だった。

2013年12月20日金曜日

東京で初雪

今日ついに、東京の大手町で午後3時10分に初雪が観測されたと言う。昨年より25日早く、平年より14日も早いそうだ。
 当然ながら、昼間に飛び出して雪の写真を撮ることなどできないので、そのイメージだけのお届けです。
暮れて外に出ると、既に雪の気配などなく、ただただ寒いだけだった。路地に置かれたクリスマスカクタスの鉢植に雨露のような水がのって、バラはうつむいていた。
いつもの通りのいつもの場所には、真っ赤なフェラーリが止めてあった。いつもは、白いマクラーレンが止めてあるのに。同じ持ち主ではないかと思ったりしている。妬ましさよりは、普段タクシーのクラウンコンフォートにしかご縁がないので、これは何だ?く、クルマか?というほどにそのフォルムが別もので感動した。
こんな日は、白い雪を浮かべたようなカフェモカだ。ココアのようなコーヒーのような曖昧な味が誠に美味だった。
夕食はスープなんとかで、あったかいスープ2種と白ごま混じりのご飯をテイクアウト。野菜は撮って、摂ったつもりでそれでいい、いい加減な金曜日。

2013年12月18日水曜日

東京都心、初雪が降るか?

師走の寒空に咲く向日葵は、先週末バス通りで見つけたもの。今日は一転して、南から進んでくる低気圧の影響で初雪の予報だった。
 太陽光を防ぐため、窓を塞いでいるので、外の様子がわかず、静けさに、しんしんと雪が降っているのかと勝手に想像していた。時折、公園の子供の声が響き、さては雪合戦かなと、思いは膨らんでいた。雨ならば、「サー、サー」とタイヤが雨水を散らす音がするけれど、今日はそれが聞こえなかったのだ。夕方5時に覚悟を決めて出陣すると、降っていたのはぽつりぽつりと雨だった。
しかし、明日朝の都心の予想気温は3度で、深夜には都心でも雨から雪に変わる可能性もあるらしい。といっても、決して雪を望んでいるわけではないのだけれど。 アイスバーンになったら大変だと心底思っている。
銀座に行きたい!師走の賑わいとイルミネーションを拝みたい。
そして華やかな写真をお届けしたいと思っているのですが、あれやこれやと体調の都合で、今年も行けそうにありません。雨に濡れるくたびれた人々の姿という現実的な写真しかお届けできないのがとても残念です。
 今日は、海外から届いたクリスマスカードが鮮やかで美しく、それとホットココアだけがうれしい日となりました。


 

2013年12月16日月曜日

となりの患者10

入退院を繰り返していた年の、ある夏、雷鳴轟くようなバトルが病室で勃発した。
 女3人よれば、かしましいとは良く言ったもので、同じような年格好の女が川の字に並ぶ3人部屋でのできごとだった。
「うるさいのは、オメーの方だ!」 と私は怒鳴られた。
最初にぶっちぎれたのは、実は私だった。「その音どうにかならないかしら!」と私が口火を切ってしまった。
 廊下側のその彼女は、毎晩11時に腹膜透析の溶液パックをバシッビリビリと破り始めるのだった。パックは一つではないようでバシバシと音が続く。消灯時間は9時なので、寝入りばなにその大きな音で起こされる。私は、窓側で、間にもう一人女性がいるが、その真ん中の彼女は眠剤でぐっすり眠っている時なのだ。(ちなみに隣の男性6人部屋の腹膜透析の患者達は、消灯前の8時半頃に、廊下に出て静かにパックを開けていた。)
 夜11時のその行為の後、当の本人は爆睡して夜中じゅう大きないびきが始まる。眠剤を飲まない私は、眠れない日が続いていた。しかし、彼女の言う、うるさいのはオメーだ!、と怒鳴られて返す言葉が私にはなかったのも事実だ。なぜなら、ものすごい喘息発作が何度も突発的に起こるようになり、ベッドから転がり落ちそうなほど咳き込むその音がす凄まじいからだ。ステロイドを服用し始めた時で、ステロイドを相当量服用すると、血栓ができやすくなるため、それを防ぐためにバファリンが処方されたのだった。(おそらくアスピリン喘息だろうけれど、呼吸器の主治医まで病棟に診に来て下さったものの、なんとも原因がわかず、点滴でステロイドを落とそうか?などというお粗末な話になったりした。)
 
言い返された後、朝方までいびきが続いている中、今度は真ん中の彼女が語り始めた。となりの彼女は、2時頃からいつも眠剤が切れるようだった。私は、寝言だとすぐにわかったけれど、まるで正気のような発言だった。「子供じゃあるまいし、毎日毎日、周りの迷惑も考えて欲しいものだわ。そのいびきもどうにかならないかしら••••」お説教のような口調でとうとうと語られた。子供じゃあるまいし?というセリフが今になってわかった。廊下側のいびきの彼女は、自宅が近所らしく、ゴルフのキャディーさんが被るような白い帽子を被った母親が毎朝、7時に病室に訪ねて来ていた。真ん中の彼女は、朝の7時なんて病室に来ていいのかしらと以前から、私に言っていたのだ。
 そして、廊下側の彼女のいびきに堪え兼ねて、「眠剤をもっとください!」と夜中にナースコールで呼び出した看護師に訴えていた。その訴えは、日に日に増して、「ハルより強いの!」「1日の許容量を一度に全部出して!」と怒鳴る一幕もあった。そんな時でも廊下側の彼女は高いびきだった。
結局、真ん中の彼女の寝言で、3人は解散となった。寝言とは思わなかったのであろう廊下側の彼女は、外泊届けを出し、真ん中の彼女は元々手術前で、予定より早く、手術準備の為の2人部屋に移った。そして私だけが、病室に残った。間もなく別の患者がとなりに来たけれど、いつか血を見ることになるなと、私は喘息発作の度にナースステーションに駆け込むようになった。
 

2013年12月11日水曜日

私の通院5

またしても陽光降り注ぐ中、今日の通院となった。
「行きはよいよい、帰りは怖い♫」と歌のようになった通院だった。午前7時20分に無線タクシーを呼ぶと、いつもはなかなか応答がないタクシーが今日は早く手配できた。偶然にも2年ぶり馴染みのドライバーだった。完全遮光の防御服の下は、Tシャツ一枚、保冷剤無しでも暑くはなかったので、それだけでもかなり有り難かった。
ちなみに今日は、ゲゲゲの鬼太郎のねずみ男のように防御服のフードを被り、その上から虚無僧のような完全遮光の帽子を被ってみた。おそらくは、タクシー内で熱くならないだろうという予想の元に。
しかし、帰りは、またもや地獄だった。午前10時を少し回った時間なのに、タクシーのバックから容赦なく照りつける太陽が、防御服を熱くして、汗が吹き出してきた。帰途の道のりはとてもとても長く感じた。
 さて、帰途の苦しさはさておいて、今日は久々馴染みのドライバーから始まり、感動することがいくつかあったのだ。
まず受付後、採血彩尿 がある。私は便宜上、おしっこは自宅で採って持参する。今日はフレッシュなおしっこを提出した後、光をよけながら待合いの廊下を歩いていると、後ろから誰かが声をかけてきた。それは、新人検査技師の青年で、「次回分の尿スピッツとコップです。良かったらどうぞ。」私は勿論有り難く受け取ると同時に、成長したなぁと思った。半年前に、私は「ほぃ!」と凍結したおしっこのスピッツをその新人検査技師の青年の眼前に差し出したのだ。すると、案の定、新人検査技師は、仰天して固まってしまったのだった。
レモンシャーベットのようなおしっこは、おそらく初めてで、びっくりしたのだろう。横で見ていた先輩技師が静かに、教えていた。しかし、青年が仰天したには、もう一つわけがあっようだ。あとで気がついたのだけれど、凍らせたおしっこは、容積が膨らんで蓋を押し上げていたのだ。蓋がくるんだタオルに残っていた。蓋もないおしっこシャーベットに驚いたのだ。おしっこスピッツは、身体を冷やすための保冷剤と一緒に病院まで持ち運んだので、凍ったままだったのだ。
 採血もいつものカリスマ看護師に神の手で上手に刺してもらい、「良いお年をお迎えください」と無事終了した。続いて受診科に行くと、いつもは、待ち合い室の頭上の蛍光灯を何の情もなくバシバシ点ける看護師が「あんこさん、待ち合い室で待ちますか?」私のささやかな抗議、この5年間の恨みとともに皮肉っぽく、「ハーイ、居られないのでうろうろしまーす!」と答えた。すると「待ち合い室の蛍光灯、消しますね。」、どういう風の吹き回しか?私は感動のあまり涙が出そうになった。待ち合い室、2列のうちの1列の蛍光灯を消してくれた。
かくして今日は、待ち合い室の椅子にゆっくり
座ることができたのだ。待ち合い室は窓がなく、私には絶好の居場所であるにもかかわらず、頭上の蛍光灯と診察状況を知らせる画面が、光を放ち、それゆえ、うろうろと落ち着きのない檻の中の熊のように歩き続けなければならなかった。
 会計が済んだら、太陽が高くなる前にタクシーに乗り込みたい!しかし、病院入り口のタクシーは午前中は、追い出されてしまう。通院患者の邪魔になるからだろう。通りに出てタクシーを捕まえることはできない私には大問題なのだ。この春まで、親切な女性職員が私の風体から察して、通院患者を乗せてきたタクシーを呼び止めてくれていた。ところが、その女性職員は定年退職し、引き継ぎを受けたというボランティアも夏の休業を経るといなくなってしまった。ちなみに後任の病院職員は、親切とは言いがたい人物になってしまったので、頼みにはならないのだ。今日は、前回お願いした新しいボランティアの方が覚えていてくれたので、上手くタクシーに乗り込むこともできた。かくして、年内の通院は無事に閉幕した。皆様、お世話になりまして、ありがとうございました。


今日の夕食は崎陽軒の中華弁当