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2020年6月30日火曜日

マックにて



密と言うには及ばないけれど、
昨夜のマックにはそこそこの人がいた。
月末だからなんだな。
客の半数は、ビジネスパーソンだった。
月末業務はリモートとはいかず、出社を余儀無くされた人々であろう。
グルテンフリー続行中と言いながらお腹に納めたフィレオフィッシュは、エコな箱に入っているので、箱をつかんで食らうわけにはまいりません。
それで、私はお箸を持参してお箸でいただきました。
手は、どうしても椅子を触ったりするのでね。
 昨夜の外出の目的は、ちょいマックだけではありませんでした。
新型コロナウイルスの経済対策で国民に支給される定額給付金が入金されたかと期待して出たのですが、まだでした。
しょんぼり、しょぼしょぼです。
そんな6月のおしまいは、しょぼしょぼ雨も降るようで、


今日の東京の最高気温は26度、最低気温は22度、曇りのち雨の予報です。


本日もお忙しい中、当ブログにご来訪いただきまして有難うございました。

2020年6月29日月曜日

6月最後の月曜日



6月も明日でおしまいです。
ふと気がつけば、今年も残すところあと半年になりました。
バタバタと季節が巡って行った感じですね。
東京ではじわりと新型コロナウイルス感染者数が増えています。
昨日は60人、うち経路不明者が半数以上いるようで、
東京都は第二波という状況にないと説明しているようですが、
経路不明者の数が増えているのが気になります。


 そんな東京の今日の最高気温は27度、最低気温は20度、晴れ夕方から曇りの予報です。
蒸し暑くて、かったるいですね。
今週もお互い、コロナウイルス感染予防に努めながらなんとかやってまいりましょう。
本日も当ブログにご来訪いただきまして有難うございました。

2020年6月27日土曜日

ドラキュラが見る風景



見事な胡蝶蘭は、来たる都知事選挙に用意されたものではない。
最近開業したホテルの中に、オープンしたコンビニに置かれたものだ。
送り主はホテルの社長だった。
我がホームタウンには、今年が開催のはずであった五輪に向けて、何軒かのホテルが新たに建設された。
2、3年前からのことだ。

工事中のホテル2019年10月13日撮影
一昨夜、ファミレスへ向かう途中にもオープンして半年のホテルがあった。
 ビジネスパーソンが一人、ロビーに設置されたカウンターテーブルでパソコンに向かっていた。
2019年5月17日撮影
2018年2月22日撮影
一方で、閉館するホテルが2軒あることがわかった。
もしも予定どおり、五輪が今年開催されて、いつものように修学旅行の学生や外国人観光客が押し寄せて来ていたなら、2軒のホテルは閉館しただろうか。
1軒は1984年開業のホテルで、もう1軒は1994年開業とある。
1984年はバブル時代だ。駅に直結しているそのホテルは、つい半年前まで賑わっていたのを目の当たりにして来た。
ホテルフロントに向かう観光客の列はカフェの前まで連なることもあった。
2019年3月27日

ホテルのロビーの花は、四季折々に楽しませてくれた。
もはやお花もないだろうか、ホテルロビーに向かった。
そこには、来年1月16日に営業を終了するというお知らせがあった。
終了のその日まで、変わらぬ「おもてなし」でお迎えしますという言葉が目に入った瞬間に、こらえていたものが溢れ出して滲んで見えなくなってしまった。


ホテルには、変わらず美しい花が生けられていた。


2020年6月26日金曜日

美容室へ行った



 我が身を鏡に映せば、連獅子の如し。
この半年余、伸びに伸びた髪の毛は、腰に達した。
洗髪すれば、もはや洗面器に髪が収まらず、洗面器から溢れ出た髪は逃れようとする活き鰻の如し。


洗髪には40分もかかる。
水を含んだ髪をタオルで巻けば、その重みで頭がぐらつく。
洗髪後、疲れてしばらく横になる。
そもそも、洗髪にシャワーが使えないから、それだけでも手間がかかるのだ。
浴室の灯を点けられないことは元より、
浴室の給湯器のリモコンに電源を入れることができないのだ。
電源を入れると、ピカーっと小さなLEDが点灯してしまうのだ。
アメリカからLED防止のシートを取り寄せて貼ってみたら、ボタンが押しつぶされてしまった。押しボタンと一体となっているから、完全遮光布にしてもピタリと貼り付けることができないのだ。ボタンを配慮して覆えば、憎たらしいLEDの光は、漏れ出てくる。
日焼け止めを落とした、顔は赤い提灯のように腫れて、ヒリヒリと痛んで眠ることもできなくなる。
仕方なしに、湯船にお湯を張って、給湯器の電源を切って、手桶でお湯を汲みながらの洗髪なのだ。


 もう限界はとっくに超えていたけれど、
何しろコロナが怖い。
美容室でのクラスターが報じられたこともあったし。
仕方ない、自分で切るか。
「そうだ、歩けない時は、髪を洗ってくれたよね。」
そう言いながら、牛男を見た。
牛男の顔が一瞬にして曇り、小さな瞳の黒い点がうるうるし始めた。
明らかな拒否反応だ。
牛男は、一生懸命に切った挙句に、「何これ!」とこっぴどく怒られるのが目に見えると思ったのか。
私も、散乱した髪の片付けを思うと、自宅美容室は到底無理だと思った。
さあ、コロナ対策万全な美容室はあるものか、しかも夜やってくれるところでなければならない。
大してコロナ対策もせずに大幅値上げしているところ、
電車に乗らなけらば行けないところは、除外した。
もはや技術は二の次だ。
コロナ禍で未だ商業施設も夜の営業は7時か8時までしかやっていない。夜しか外出できないドラキュラである私に行く所もなければ、会う人もいない。虎刈りだって良い良い。
ただ光を防ぐために、首さえ髪で覆われていればという思いに達していた。とにかく髪を切ってもらって、洗髪をラクにしたい!
スタイリストがマスクを着用し、客もマスク着用OKの夜営業、頭上の灯消灯OKという美容室に予約を入れた。
ところが、最近髪をショートヘアに変えたスーパーマーケットスタッフは、スタイリストも客もフェイスシールド着用の美容室だと言う。
お世話になっているヘルパーさんも「フェイスシールドは当然よ!貴女、コロナになったら一コロじゃないの。」と言う。
美容室に交渉して、ダメだったらクリアファイルでフェイスシールドを作って持って行来なさいとヘルパーさんが助言してくれた。
ところが、美容室にフェイスシールドを用意して欲しいと伝えると、渋られた。
仕方なしに、フェイスシールドを探しに出ると、意外にもスーパーマーケットに数多く並んでいた。
フェイスシールドをぶら下げて、緊張して美容室に入ると、
店長さんが自作のフェイスシールドを一つ用意していた。私が用意したフェイスシールドは助手のスタッフが着用して、私の髪はバサバサと切られて行った。
切り落とされた髪の毛は床が見えなくなるほど厚く辺りに広がった。カツラが二つ作れそうだった。
来週は、パーマに出かける。
これも滞在時間を短くして、感染リスクを低くするためだ。



 髪を切った私は有頂天になって、
5ヶ月ぶりにファミレスにも行った。
今日の東京の最高気温は32度、最適気温は21度、曇り時々雨の予報です。
皆様におかれましては、良い週末をお過ごしください。
本日も、ブログにご来訪いただきまして有難うございました。

2020年6月24日水曜日

貴女、電車の床に荷物置ける人?



 他府県への移動が解禁されても、上野動物園が再開しても、
太陽に当たることができないドラキュラである私の生活は、何ら変わりがない。
真っ暗になって、せいぜい近くのスーパーマーケットやマックに行けるだけの生活だ。
コロナのおかげで、それもかなり疲れるものとなっている。


 厚労省の新型コロナウイルス の抗体検査で、東京では対象者1971人に対して、抗体を保有する人が2人であった。その割合は0.1%だ。
それを何だ、僅か0.1%かと見る人もいれば、単純に都民の数をかけて1万4千人も、感染していたのかとぎょっとする人がいるだろう。
私は勿論後者だ。
だから、怖くて怖くて怯えている。
私が感染して、牛男がうつって、免疫の難病の私は即死だ。
牛男も20年も前から動脈硬化だから、治療の甲斐もなくということになろう。牛男だけを頼りにしている残された高齢の義母はどうなるだろう。
不安が渦巻き、死の恐怖が迫ってくる。


それで、極めて前向きにコロナ対策に励む。
何んだ、まだまだ生きることに前向きなんじゃんと知ったりもする。
マスクについては、ずっと以前14年前に抱える難病でステロイドを服用していた時からの習慣となっているので何ら抵抗もない。
問題は、ドアノブ、エレベーターボタン、スーパーマーケットのカゴの持ち手の対応だ。
自宅を出る際にアルコールが浸みたティッシュを掴んで出陣する。途中で交換する予備のものも携帯する。
スーパーマーケットの中で、カートの押し手に巻きつけたティッシュがふわっと落ちることがある。
その時の私は動揺と落胆で、氷柱のように固まり、
「ウォーーォー」心の中で叫ぶ。
帰宅したら手洗いを入念にすることは勿論のこと、買ってきた物を一つ一つ拭いてから冷蔵庫にしまうのだ。


酷く疲れる。
外の空気を吸いに出るだけでも苦労だ。
私は元々、電車の床や、カフェの床にも荷物を置いたりできないタチだからな。
それができる人は、コロナウイルスもそうは気にならないのではないかと思ったりしている。
貴方はどう?電車の床に荷物を置ける人?
コロナ気にならない人?


今日の東京の最高気温は26度、最低気温は21度、曇りのち雨の予報です。
本日も当ブログにご来訪いただきまして有難うございました。

2020年6月22日月曜日

ポンと1億5千万円



ポンとポンとポンと1億五千万!
サマージャンボ宝くじ♫
歌になりそうだ。
実際に、自民党本部から河井陣営の支部に振り込まれたのは、
昨年4月から参院選公示前の間と言われているから、スプリングジャンボ宝くじということになろうか。


1億5千万円当選おめでとう!
なんて国民は思うわけもない。
今だに河井克行容疑者も河井案里容疑者も国会議員であり続け、克行容疑者は、前法相である。
二人は、地元議員らに現金を渡したとして公職選挙法違反の疑いで逮捕された。
当初、昨年の秋には有権者にじゃがいも一箱やウグイス嬢に2倍の報酬疑惑が報じらた。
しかし、この度は現ナマだ。
封筒に5万円入っていたという人もいれば20万円という人もいるようで、94人の地方議員、首長らに2570万円が配られたと報道されている。
さて、まるで宝くじが当選したかのように自民党本部から振リ込まれた1億5千万円のほとんどは、政党交付金であったことが一昨日一部新聞で報道された。
政党交付金の原資は国民の血税だ。
河井夫妻が配り歩いたお金は、それじゃない!と言われてもお金に色はついていないので、どう証明すのだろう。
なんとも苦々しい思いで、今週も始まります。
今日の東京の最高気温は21度、最低気温は19度、雨時々曇りの予報です。
雨が汚れた政治の世界も洗い流してくれるとよろしいのですがね。



2020年6月20日土曜日

マックにて



テーブルに額を付けて伏せたかった。
通院の疲れが取れないでいる。
夜になっても当たり前のように降り続く雨の中をマックへ行った。
陽のあたる部屋で、構いもせずにいて花をつけてくれた蘭は、
ことの外可愛くて嬉しいけれど、
陽を完全にシャットアウトした私の居座る部屋に運び入れて、
眺め続けることはできない。


それで、外の空気を吸いに出た。
私の通うマックは従来から土日の夜は営業していないのだ。
今や私の気分転換を引き受けてくれるのはマックしかない。
今夜行かないと、三晩 も行く場がない。
清潔そうに見えるテーブルにも、水玉模様のようにコロナがへばりついているかもしれない。
学生時代のように、伏せて眠りたいけれど、そうはいかなかった。
私は、蓋をつけたままで熱いコーヒーのカップをおいて、
椅子の背に身体を預けて、どこを見るともなく、ぼんやりとしていた。
マスクの下ではポカンと口を開け放っていた。
ぽつんぽつんと点在する孤島のように座る人の間には、さざ波一つ立つこともなく静まり返っていた。


ようやくにしてコーヒーを飲み干して、トイレに行って再び席に戻る途中で、
女二人の大喧嘩を目の当たりにした。
広い店内で、二人組がいたことも気がつかないでいたのだ。
いい歳の女だ。隣り合って座る二人はマスクを付けているけれど、意味をなしていなかった。
「貴女のでたらめな話で、私は貴女をどんどん嫌いになっているわ」
そんな言葉が耳に入ってきた。
私は、頭の中に「出鱈目」と 大きく書いてみた。
漢字だとタラがお魚の鱈なんだよな。
そうやって頭をいっぱいにして、喧嘩の話を耳に入れないようにして帰ってきた。


2020年6月19日金曜日

通院辛苦



曇りだった。
光線過敏なんて、日焼け止めを塗ればいいじゃんと思う人が大半だろう。
とんでもない。
太陽光は例え曇りでも、日焼け止めなどでは到底プロテクトできない。
そこが苦労なのです。
疲労著しいので、今夜はこの写真一枚といつもの愚痴でごめんなさい。
今日もブログにご来訪いただき有難うございました。

2020年6月18日木曜日

責任は感じるだけのもの



前を向けずに月曜日
後ろを向いて水曜日
下を向いて木曜日
この国では、責任は取るものではないらしい。


2020年6月16日火曜日

辺野古埋め立ては再開されている



 秋田県と山口県に計画されていたイージス・アショアの配備を停止するニュースが駆け巡った。
防衛大臣は、記者団に対して「コストと時期に鑑みて」とも述べている。

沖繩では、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中断されていた辺野古の埋め立て工事が、7日に行われた県議会議員選挙後に再開されている。
玉城デニー沖繩県知事が、先月19日に検察庁法改正案を政府が先送りすると決定した際に発信したツイッターを掲載します。

5/19 世論の強い批判を受けて政府は検察庁法改正案を撤回。総理は「国民の理解なしに進められない」とコメントされたとも。2兆5千億の予算、護岸崩落の恐れがある軟弱地盤、多くの希少種が生息し環境省が重要海域に指定する「辺野古新基地建設埋めたて工事」も国民・県民の理解は得られない。撤回を。

2020年6月15日月曜日

月曜日



 真夏日の予報で始まる一週間です。
暑さの中で、コロナ対策もくたびれますが、
なんとか気合いを入れてまいりましょうかね。
東京の最高気温は34度、最低気温は23度、晴れ時々雨の予報です。
本日もブログにご来訪いただきまして有難うございました。
今週もよろしくお願いします。

2020年6月13日土曜日

マックにて



 マックでは再び座ることが許されるようになっている。
緊急事態宣言の後、夜はテイクアウトすらやってなかった時期もあった。夜のテイクアウトが解禁されて、誰もいない店先で立ってコーヒーを飲んだ夜もあった。
座れるようになって、やれやれだ。
自宅以外のたった一つの私の居場所だ。
今のところ密の心配はなく、店内でエア平泳ぎもバタフライも自由に泳ぎ回ることができる。


 静まり返った店内では、ずっとブログに綴ろうと思っていたある女のことが、信じられないような遠い昔の事になってしまった。
それは昨年の師走の夜だった。
端に一人の女が座っていたのだけれど、携帯電話で大声で話をしていた。私が、いつものテーブルにホットコーヒーを置いて、椅子を引こうとした時、女の口は、
「300万円も残高がある銀行カードを落としちゃってさ。」と言た。
えっと、驚いたのは私だけでなく、その女と隣り合わせるように座っていた部活帰りの男子高校生5人もそうだったに違いない。
女の声は、吹き抜けの天井にどこまでも響く大声だった。
女の歳は、よくありがちな年齢不詳といった感じだけれど、30代半ばではないだろうか。ふわっとした髪はショートボブだった。
話はどんどんと続いて、その銀行カードは爺ちゃんに預かってもらっていたもので、爺ちゃんがどこかに落としてしまったというのだ。
それで朝から銀行に電話をしたりのてんわやんやだったと。
けれど、それは定期預金のカードだ。と後になって言った。
私は肩を撫で下ろした。
そして、朝7時からマックでずっと仕事をしているとも言った。
なるほど女は、ジャージ姿で、ひざ掛けをかけて座っている。
「私の仕事は、何処ででもできるからさぁ〜。」
今こそリモートワークがコロナで急速に広がったけれど、昨年の暮には、女の何処ででも仕事ができると言うその言葉が羨ましく聞こえた。
そして、東京の家賃は高いから、年が明けたらある九州の町で暮らすとも言った。その町へ何度か下見にも行っていると、町や人々の様子などを語った。
話が次々と展開する中で、電話の相手がこの話が周囲に聞こえているのではないのかと問うているようだった。
女は、「大丈夫、大丈夫、高校生がワイワイやっているからさぁ。」
女の側には、部活帰りの5人の男子高校生だけでなく私もいたわけだ。
けれど、私の存在はその女にスルーされたのだった。
「一人おばさんがダンボの耳で聞いているけどさ」、と大きな声で言われても、それはそれでカチンときたに違いないけれど、 スルーされたのも物足りなく感じた。
その時、高校生達が座っていたテーブルは、今は密を避けるため、座ることを禁ずるステッカーが貼りつけてある。
女は、今のところ預金を取り崩さないで何とか暮らして行ける事、飲みにも月に2回は行けると言った。
そして女が、「飲みに行くのはファミレスだけど、もう少し安い店なら月に3、4回は外で飲めるよ。」と言った時、
高校生たちが一斉に、「寂しいー」と言った。
男子高校生達は、女が言うワイワイやっていると言うのは全くの嘘っぱちで、スマホをいじりながらシーンとしていた。
シーンと黙って、女の話に聞き耳を立てていたのだ。
女は、ついに収入について電話の相手から尋ねられたのだろう。
「前の仕事は、台本1本4万だったけど、今度の仕事は売上
見合いにしたから結構入ると思うんだ。」


台本と言っても、舞台もあれば、テレビやラジオ番組からアニメ、ゲームだってある。
女は、何の台本を書いているのだろう。
そして年が明けて東京を離れて九州の彼の地で今も台本を書いているのだろうか。
そもそもあの夜のマックでの携帯電話が話し相手もなくエアだったと言うこともある。
となると単なるホラ吹き女だけれど、コロナのご時世となっては、客人はマスクを口に当てて座り、ベラベラと大きな声でつばきを飛ばしながら話をする人もいなくなった。

2020年6月12日金曜日

梅雨入り



ちょっとばかり外の空気を吸いに出ようかと思ったけれど、
夜になって完全遮光布をめくり上げた排気口の隙間から、
辺り一面を猛烈に叩きつける雨の音が聞こえて来た。
予報通り昨日、東京も梅雨に入った。
関東では梅雨に入れば、申し合わせたように夏至が続く。
一年中で一番日が長い季節を迎えているのだ。
ドラキュラである私は、毎年訪れるこの季節を嘆き疲れた。
0時を過ぎれば、2時の外出が限界だ。
3時を回れば、もはや紫外線が降りてくる。
激しい雨音に、悔し紛れに飴をしゃぶった。


今日の東京の最高気温は30度、最低気温は23度、晴れのち雨の予報です。
通勤電車は、また混むようですがコロナと暑さにくれぐれもお気をつけ下さい。
電車で通勤しない方も、暑いので水分補給をお忘れなくどうぞ。

2020年6月10日水曜日

小竹さんは何処へ2

置地廣場

せなばならぬことも置いて
お風呂にも入らずに
昨夜は、ずっとうつらうつらしていた。


まさかコロナにかかってしまったのではないだろうな、小竹さん
誰もがコロナにかかるリスクがあるのだから可能性はゼロではない。
いやいや少なくとも若干28歳の難病たかりの私より、おばあさんの小竹さんの方がずっとアクティブだから少なくとも私よりはコロナにかかるリスクは高いのではなかろうか。
これまで小竹さんから聞いて来た話をつなぎ合わせると、小竹さんの日々の行動はこうだ。
ほぼ毎日山手線に乗って、家族が入居した施設へ行く。
晴れの日には、車椅子を押して目黒川辺りを歩く。
そよ風を受ける家族は目を細めて、 気持ち良さそうにすると小竹さんは言った。
その後、再び山手線に乗って日本橋へ行く。その時、有楽町からバスで日本橋 へ向かうと交通費が節約できるのだと言っていた。
2週間に一度は、渋谷に行って、109の先にある美容室で髪を染めている。
夜になって戻って来て、スーパーマーケットへ行く。


4月に入ってからは、山手線の利用客の数もぐっと減ったであろうけれど、小竹さんを見かけなくなった2月、3月はまだ山手線は混んでいただろうと思う。
それとも生活のパターンを変えたのだろうか。
3月にはおそらく入居者をコロナから守るため施設が家族の面会も禁止したであろうから、施設で半日過ごすようなことがなくなったはずだ。
そして日本橋界隈の百貨店も営業を自粛していたから、日本橋巡りもできなくなって、昼間のうちにスーパーマーケットに行っているのだろうか。
けれど、私には夜のスーパーマーケットの惣菜売り場で値引きの品を獲物を狙うがごとく狙い続けていた小竹さんが、おいそれと昼間の正価の値段で買うような真似はしないだろうと思うのだ。
小竹さんは、自炊は全くしないようだった。
値引きされたチコリーをよく買っていたから、野菜を洗って食べるぐらいはしているようだけれど、卵焼き一つ作らないふうだった。
そして小竹さんはかなりの倹約家であった。倹約家と言うより、そうしなければ暮らして行けないのが、多くのお年寄りの実情なのだろう。私はその姿になんとなく将来を思う気持ちが暗くなって、少し距離を置いてしまったのかもしれなかった。
夜、二人で庄やで食事をした時、美味しかったと言った小竹さんに、私と店長とで、「小竹さんはドラキュラではないのだから、ランチに来ればいいではないか」と促した。
ところがランチの値段を聞いた小竹さんは、うんともすんとも言わなかった。
更に、小竹さんから聞いた話を矧ぎ合わせると、朝は300円でお釣りがくるモーニング、それはトーストとゆで卵とコーヒーぐらいのもので、ランチは、夜にはパブになるお店でパンとスープで500円、夕食は、スーパーマーケットか駅ビルの惣菜売り場の値引きのお弁当かお惣菜とご飯が400円程度だ。
1日の食費を1200円以内で抑えていることに私は気がついた。
調子の悪い日は、外出せずに、ヤマザキのランチパックの小倉&マーガリンをトーストするのが朝食だとも言っていた。
値引きされた小倉&マーガリンのランチパックが、小竹さんのスーパーマーケットのカゴの中には度々入っていた。
ランチパックの価格を改めて調べると135円だから値引きされて98円とかになるのかもしれない。



やはり、夜のスーパーマーケットに小竹さんがいないと言うのは、何かあったのではなかろうか。