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2017年11月12日日曜日

蒲田ぶらぶら



 良人が帰省した。
私に羽を伸ばすチャンスが来たのだ。
人は、断捨離をするとスッキリすると言うけれど、
私は、ガックリだ。
単に肉体的な疲労なのか、
それとも、精神的な喪失感なのか。


良人留守の際の私のルーチンとなっている、
まんまん亭でうなぎ、和蘭豆でお茶を楽しんで、
気分を盛り上げたいと思った。
 この度は、もう一つの目的もあった。
デート候補地の灯りの偵察だ。
ぐるなびの写真を見ても、店内の照明がドラキュラにとって、
どんなものか、よくわからないのだ。
特に、頭との距離や、灯りと灯りの間隔だ。
蛍光管か、あるいは白熱灯かは大問題だ。
蛍光管なら紫外線がガンガンなので完全にアウトだ。
電話で、「光のことで伺いたいのですが?」などと尋ねると
「光ものダメなの?コハダ、アジ、なんかだめなのね?」なんて、トンチンカンな話になることしばしだ。
偵察の前にまずは、腹ごしらえだ。
駅ビル地下の鰻々亭のイートインは、テイクアウトのお店だから鰻が売り切れないうちに入店しなければならない。
7時でギリギリセーフだった。
お茶を飲んで、鰻を待つ時の、ワクワク感はたまらない。
ネガティブでペシミストの自分がこの間だけは、別人格になる。


ご飯は、普通より多い、中盛りだ。
そのご飯の上に、ふんわりと載った、
飴色のうなぎ!
口の中であっと言う間に溶けて行く。


昨晩は、少々ご飯が柔らかかったのが残念。
しかし、小骨の注意書きを読んで思った。
うなぎの骨が喉に刺さって死ぬのも悪くない。
好物のうなぎを食べて、死ねたら本望だ。
湖水に沈んだような、肝吸いもたまらない。
今度は、肝焼きがあったら、それも食べよう。
あっと言う間に、生きる意欲も湧いて来た。
昨夜は、カブのお漬物も美味しかった。
これがキュウリだと、光線過敏の症状が重くなるから、食べられないのだ。









スタミナをつけて、
駅からは、少々歩く天ぷらやの天味と言うお店の照明チェックに向かった。
師走に向かう街の空気は、冷たくなって来ていた。
風がなかったのが幸いだった。
蒲田と言う街は、
昭和臭がぷんぷんぷ〜ん。
天ぷら屋は、カウンターだけの小さなお店だった。
間隔を置いて埋め込まれた灯りが白熱灯なら大丈夫そうだ。
無口そうな、店主がせっせと天ぷらを揚げていて、蛍光灯か白熱灯か聞ける雰囲気ではなかったので、後日電話で確認することに。
「今日は、光り物は入らなかったよ。」と言われるかもしれないけれど。

どこまでも深い蒲田の街を、彷徨って、
体が冷え切ってしまった。
和蘭豆では、熱いカフェオレを飲もうと決めて、再び駅に向かった。


白糸の滝のように
放たれるミルクとコーヒーがカップで混じり合って、
瞬く間に、小さな泡がカップいっぱいに広がった。
和蘭豆でカフェオレを飲むのは初めてだ。
素直に美味しい。
でもカフェオレについては、元町のキャラバンコーヒーが昔と変わっていなければ、キャラバンコーヒーの方がさらに上だと思った。
 和蘭豆の棚には、
素敵なカップが並んでいた。
何を飲めば、これらのカップが使われるのだろう。



駅ビルで見つけた、
お菓子のパッケージに目を奪われて、
昨夜の蒲田はおしまい。
では、楽しい日曜日を過ごしましょう。

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