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2017年11月15日水曜日

カフェにて



何も考えずに、
空いていたいつもの指定席に座った。
ジンジャーミルク紅茶を半分ほど飲んで、
カップを置いたとき、
隣のお姉さんに気がついた。
 黒いシャツブラウスに、臙脂色(えんじいろ)の地色に黒と白ののチェックのタイトスカートを合わせていた。
組まれた長い脚は、かかとの高いヒールを履いていた。
22、3歳だろうか。
横顔は、飛び抜けて美しいというほどではなかったけれど、
頭の上の方で、赤いバレッタで止められた、
艶やかな栗色の髪が長く流れてとても綺麗だった。
うっとりと見つめた。
franc franc
お姉さんは、静かに本を読んでした。
ところが、突然、刃を剥いた。
お姉さんのコーヒーカップの隣に並んだサンドイッチ。
それは小さいサンドイッチだったけれど、
パンがトーストされたもので、
食べにくさを感知したのか、
口に頬張る前から、口元に深いシワが寄って、白い牙を剥いた野獣のように、尖った犬歯が露わになった。
そしてがぶりといった。
その瞬間に、私は覚めた。
こういうことってある。
甘い思いが、そのワンシーンで、萎んでしまったのだ。
そんな夜でした。


今日の東京は最高気温17度、最低気温11度、
晴れ後曇りの予報です。
今日もお健やかに過ごせますように。

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