24日、本当に処理水の放出が始まってしまった。
終わりが見えない海洋放出を止めて、代替案を真剣に検討し、推し進めてもらいたいとの望みから、CLPレポート 国際環境NGO FoE Japan 事務局長の満田夏花さんのお話を是非ご視聴ください。
全体で30分弱の動画で、論点ごとに区切ってのコメントで大変わかりやすくコンパクトに解説してくださっています。
CLPレポート(海洋放出以外の)代替案はあるが公の場で検討されてこなかった ←こちらをクリック
Q1 海洋放出しか方法はないのか
Q2 処理汚染水には何が含まれているのか
Q3 トリチウムの安全性は
Q4 IAEAは安全性にお墨付きを与えたのか
Q5 風評加害とは
Q6 岸田首相は責任を取れるのか
以前ブログでもトリチウム以外にストロンチウム90、ヨウ素129、ルテニウム106、セシウム134、セシウム137などがALPS処理後も検出されていることは記しました。これらの放射性物質が過去に基準値以上の量が検出されていたことは共同通信によっても明らかにされたそうです。(ストロンチウム90は骨に貯まる、ヨウ素 129は超寿命、セシウムは筋肉に貯まる、ストロンチウム、セシウムは生物濃縮する)
東電は、放出直前にもう一度ALPS処理をすると言っているものの、その結果は全く公表されていないそうです。
そもそも、一定量での放射線物質の濃度は意味がないと満田さん。放出される量がこれだけ多いと、放射性物質の総量が問題だと。
技術者や研究者等が参加する民間の原子力市民委員会が示した、石油タンクに使われる大型タンクでの保管、モルタル化処分案はどちらも実績があるにも関わらず公の場で1回も検討されていないと。
政府は2018年に、地層注入、海洋放出、水蒸気放出、水素放出、地下埋蔵の5案を審議会に示した。その中で、海洋放出が費用が最大で34億円、期間は最長で88ヶ月と安くて、期間も短いと海洋放出に決定してしまった。
しかし海洋放出は費用が34億円→1200億円以上に膨らみ、提案時の既に35倍に膨らんでいる。およそ7年で終了のはずが30年以上の終わりなき放出となるのだ。
IAEAはお墨付きを与えたのかについては、満田さんはノーと言う。メディアも原文をきちんと読むべきだと。賛同もしないし、お墨付きを与えていないと示している。
そもそもIAEAは原子力の平和利用を促進していくための機関。つまり原発推進機関。決して中立機関ではないのだと。 東電と政府からの情報だけのレビューで、政府と異なる(意見の)地元の人、漁業関係者や環境NGOには会っていない。例えば国連の人権委員会は、市民や政府と異なる立場の人に会うのだと。
私も、どうもALPSの2次処理が気になります。放出直前に確実に行われたのか、結果トリチウム以外の放射性物質は検出されなかったのかどうか。
そもそも東電が確実にやって、正確なデータをとって公表するかどうか。
そもそも東京で電力を消費し続ける私も満田さんが言われるように加害者だけれど、東電は第一義的に加害者なのだ。加害者が加害者に不都合な事実を伝えるだろうか?
放出前の検査とモニタリングは中立機関が行うべきだ。
そして何より、放出を止めて、代替案に取り掛かって欲しい。放出した汚染処理水は元に戻すことはできないのだから。
最後にもう一度、30分で大変わかりやすい解説ですのでご視聴と拡散をお願いします。
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それともう一つ ジャーナリストの神保哲生さんが、ハワイ大学教授海洋生物学者のロバートリッチモンドさんにインタビューしているYouTube動画23分もご視聴ください。
汚染水の海洋放出は世界の流れに逆行する ←こちらをクリック
2 件のコメント:
なんともやるせない内容です。
政府の対策に納得していない人は多いのではないだろうか。
コメント有難うございます。
今月19日、20日に共同通信が行った全国電話世論調査を東京新聞が報じています。それによると、処理水放出を巡り、政府の説明が「不十分だ」とする人は89.1%、「十分だ」とする人が15.0%。放出自体に賛成29.6%、反対25.7%、「どちらとも言えない」43.8%となったそうです。(有効回答者数は固定電話425人、携帯電話624人)
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