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2024年1月21日日曜日

日本に原発、路上のラジオを聴いて震える

置地廣場

  知ったふうに志賀原発が停止中で良かったなんて、胸を撫で下ろしているが、どう良かったのか?

 そして、岸田首相は、懲りもせず原発推進について見直す考えもない。

時を追うごとに、志賀原発付近の揺れが相当大きかったことが伝えれらるようになった。果たして、人間の毛細血管のように張り巡らされている配管に損傷はないのだろうか?

そんな疑問に、答えてくれた19日配信の路上のラジオを是非ともお聴きください。前半後半30分づつの1時間のYouTube動画です。

 路上のラジオ第165回

聞き手は西谷文和さん、ゲストは小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)、森重晴雄さん(原子力研究者)

なんと森重さんは、志賀原発の原子炉の基礎の耐震構造設計に携わっておられたこともあるそうです。

 小出さん
◆原子力発電所というのは、それが1年間運転すると広島原発1000発を超えるような死の灰を生み出して、それを原子炉の中に抱え込んで行くという機械。それが仮に停止したとしても、生み出してしまった死の灰が簡単に消えてくれるわけではない。使用済みの燃料としてずっと長い間プールに浸けておく状態になっている。

 ◆原発が運転中であるか、停止中であるかでは大きな違いがある。運転中であったなら、福島の事故のように大変な事態になるが、停止中ならば危険は大幅に低下する。半減期の短い死の灰(放射能物質)はどんどん減っていく。発熱がどんどん低下する。志賀原発の場合、福島原発事故以来停止しているので、崩壊熱は1000分の1以下に減っている。

 ◆志賀原発は原子炉が溶けて大量に放射能物質を撒き散らす状態にはほとんどならない。運転中であったら、福島の事故の二の舞になっていた可能性がある。

 ◆経団連会長は志賀原発の再稼働を促していた。財界は、福島事故の後を見ればわかるとおり、除染と称してゼネコンが大儲けし、復興と称して、原子力産業と防衛産業がイノベーションコースト構想と称して箱物を林立させて大儲け。事故があろうとなかろうと、原子力はお金儲けができる。原子力は打出の小槌。

打出の小槌
 

◆変圧器の油が漏れて使えなくなったことは大問題。油の量が把握できていないというのも問題だ。
◆北陸電力がきちっとした情報を出してこないのが問題。
◆プールの水が漏れた件では、420リットルというのが正しければ、大した量ではないが、放射能で汚染された水なので、敷地内というのが正しければ良いが。
◆日本のように地震がある国、津波が襲ってくる国に原発を建ててはいけなかった。日本の原発57基は全て自民党が安全だとお墨付きを与えて動かしてきたもの。福島事故の責任は自民党の誰一人として責任を負わない、今後もそれを教訓に、何も怖いものはないと、再稼働と新設を進めるだろう。
◆今回の教訓から(他の原発も)再稼働はやめるべき。
 
 森重さん
◆1月2日気象庁は最も揺れている地点として志賀原発から真北12キロの地点2826ガルと示した。それは報道もされた。が、このデータが1月3日以降消えた。
例えば大飯原発の耐震設計は400ガル、原発は400ガル、600ガルで設計されている。 この点は報道されていない。

 ◆1000ガルぐらいはもつが、原子炉が壊れるとかズレるとかで、次に運転ができない。原子炉でも1000分の1傾いたらダメ。

◆原子炉周り、本体が損傷すると復旧が非常に難しい。原子炉を吊り出して補正とか、原子炉本体を取り替えなければならない。
◆志賀原発は2007年の大地震(震度6弱)の影響を既に受けている。この時、志賀原発は292ガルの地震を受けたと発表もあった。場所によっては8割のダメージがあると北陸電力の解析の報告書にある。今回原発では399ガル。2007年の地震後に配管など補強は行っているが。配管以外の原子炉本体などは補強のしようがない。
2007年の大打撃を受け、2020年以降に地震が頻発していたので打撃を受け続けている。
◆志賀原発1号機は廃炉に(すべき)。2号機は制御棒が弱いので地震の際に曲がる可能性があり、その際は制御不能になり、暴走する。
◆今回の地震でも配管の破断はあちこちで起きていると思う。揺れが大きい2階、3階では起きているはず。なのに一切発表がない。破断していれば当然放射能は漏れ出ている。
2007年の際の報告書では、タービン建屋のコンクリートが飛んでいるとある。今回もっと激しいはず。

◆心配なのは2007年の耐震解析で燃料ラック(格子状のもので燃料を上から落とす)の強度が弱いので、使用済燃料棒が揺れで損傷している可能性がある。出来るだけ多くの燃料棒を納めるために、ラックの強度を下げた。使用済み燃料棒が損傷すると、核分裂生成物が出てきて環境中に飛ぶ。水中でも。この点を早急に確認する必要がある。

◆原発神話では直下型地震は来ないことになっていた。稼働中の伊方原発3号機が活断層の上。
◆志賀原発は、2007年の震度6の地震を受けて耐震改造を行なったが想定震度はマグニチュード6.5だった。ところが今回起きた地震はマグニチュード7.6。
 

 能登半島の震源地から百数十キロのところには柏崎刈羽原発がある。
元旦の地震発生の際は震度5強の揺れで、道路には無数のひびが入ったという。現在原発は停止中だけれど、万が一の際の避難に問題はないのだろうか。

おしまいにもう一度ご案内です。
 路上のラジオ第165回
能登半島で志賀原発はどうなった?二人の専門家に聞く。←こちらをクリック
是非お聞きください。

 
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