泣きたかったのは、水俣病被害者だろう。
そして68年間痛みや不自由になった身体に泣き続けてきたに違い。
既に82歳の水俣病被害者の松崎さんの精一杯が、か細い声、その声を消された声なき声を思うと辛くていたたまれない思いが続いている。
水俣病の患者・被害者と伊藤信太郎環境大臣との懇談会で、被害者側のマイクが3分で切断された問題で、伊藤大臣は熊本に赴き、謝罪の際涙ぐんでいたと言う。
この伊藤大臣の涙は何の涙なのだろう。
実は、被害者のマイクを3分で切断することはあらかじめ進行台本に記されていたと言う。
なんだ、伊藤大臣が指示したのか容認したのかはわからないが、あらかじめ3分で水俣病被害者の声は切ることを申し合わせていたのじゃないか。
伊藤大臣の涙は、ふざけた涙だ。
端から被害者の声を聞くつもりもなく、ただ慣例的に懇談会をやり過ごすだけのものだった言うことだ。
東京新聞2024年5月9日 |
松崎重光水俣病患者連合副会長の妻は、患者と認められないまま、痛いよ、痛いよと昨年亡くなってしまったと言う。重光さんも妻の悦子さんも共に漁師であったと言う。住まいは水俣市に隣接する芦北町。メチル水銀で汚染された不知火海で取った魚をよく食べたと言う。
それはそうだろう。住まいは隣町でも海は一つ、不知火海(八代海)に隣接している。漁師なら尚のこと、ご飯のおかずは毎日お魚だったに違いない。
それでも夫婦共に水俣病患者とは認められていないのだ。
東京新聞2024年5月9日 |
非情な対応は、伊藤環境大臣、環境官僚に留まらなかった。
なんと木村敬(たかし)熊本県知事は、患う県民に寄り添うのではなく、被害者側が懇談後に抗議したことに「吊し上げ」と言い、熊本県民である被害者を嗜めたのだ。ちなみに木村氏は自治省(総務省)の元官僚。
岸田首相の国民の声を聞かないモットーは、
閣僚から官僚、県知事に至るまで見事に浸透している。
68年もの間、救済されない多くの人の中には、松崎さんの妻のように亡くなった方も少なくないだろう。つい3月にも救済を求める原告が熊本地裁で敗訴したことを考えれば救済するものか、が政権自民党のモットーと言えよう。
今夜はこのことで共産党の山下芳生議員が環境委員会で伊藤環境大臣に質疑した動画前半10分程度を是非ともご視聴ください。
共産党山下芳生議員
↑こちらをクリック
実は国は水俣病について疫学調査をしていないそうで、水俣病患者は20万人、40万人とも言われていると言う。
そのうち水俣病と認定された人は熊本県、鹿児島県で2284人(2022年12月末)
山下議員の後、質疑に立ったれいわの山本議員も議員立法だけが手立てではないとして認定救済を大臣の責任で行うことを重ねて求めた。しかし、その後の林官房長官会見では、懇談会での対応は適切ではなかったにとどめている。
山本議員が言う、政府は被害者が亡くなるのを待っているは、その通りだろう。
また、岸田首相は伊藤大臣に対して、更迭はおろか、厳重注意も処せず、注意を指示(部下に?)と言う 甘い対応だ。
理由は、総裁選等を踏まえて麻生派の伊藤大臣への配慮とも言われている。
水俣病対応のために環境庁ができて
今や環境省となってこれか。やるせない。
権力者でいることだけが目的の
自民党政治を終わらせて
人を思いやる心を持つ政治家を選んで、
温かい社会の実現を叶えてもらいましょう。
そのために政権交代を実現させましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿