まさに入管法改悪案が今日にも成立しようとしている。
難民申請ができるのは原則では2回となってしまう。
送還されれば、命を落とす人がいるであろうことは、与党自民党公明党、維新、国民の議員たちは十分承知しているはずだ。
それでも強行採決した。
難民審査は、審査に当たる参与員が111人もいるにもかかわらす、1人の参与員が全体の4分の1を担う非常に偏ったものだった。
そしてその参与員の法務委員会での発言「難民だと認定できる人はほとんどいないのが実態だ」が今回の改正法案の根拠となっているのだ。
発言したのは、柳瀬房子参与員で、22年度は1231件の審査を担っているが、2005年から21年度中に2000件の対面審査をした中で難民認定すべきと判断したのは6人と説明していた。難民は0.3%となる。これがほとんど難民はいないという発言につながるわけだ。
これに対して、先月30日他の参与員が怒りを持って事実と異なると記者会見を開いた。柳瀬参与員の発言との乖離が鮮明になった。
まずは、桁違いの審査数だ。柳瀬参与員が年間1000件以上審査しているのに対し、会見に臨んだ7人の参与員は2年で3件、4件の他、2年間0だった参与員もいた。
また、参与員の伊藤敬史弁護士は49件審査し、難民認定や人道上配慮のための在留特別許可をすべきと意見書を17件提出(法相へ)すると次に割り振られる件数が半減したという。
つまり、はねてくれる参与員に審査のほとんどが割り当てられている実態なのだ。伊藤敬史弁護士の審査では34.7%の難民認定率となる。ただし、この先に法相の決裁がある。
国際的人権意識が欠如した改正法案の中身、入管の問題を隠蔽し法案審議に臨んだことで立憲民主党が6日に法務大臣問責決議案を提出したが、7日これに反対の論を述べた与党公明党の谷合正明議員は、
野党が招致した参考人(阿部浩己明治学院大学教授)も10%の認定率で柳瀬参与員の証言と大差ないと述べた。
そう言えるだろうか。
柳瀬参与員は2000件で6人と0.3%だ。阿部参与員は10年で約500件審査して、40件弱を難民と認めるべきとした。仮に、阿部参与員が 2000件審査すれば200人近くの人が難民認定の対象とされることになる。
ついでに言えば、審議の中で斎藤法務大臣の質疑に対して答弁拒否の姿勢、はぐらかしは目に余るものがあったが、谷合議員は反対討論の冒頭に「法務大臣はどのような質疑にも答弁をはぐらかすことなく終始真摯に答弁を重ねてこられました。」と法相を絶賛した。
そして、谷合議員は人命が関わる法案の正当性を実に晴れやかに弁したのだ。
私は寒気を覚えるほどに怖くなりましたよ。
同時に公明党が原点に立ち返って平和や人権を尊重する政党には二度と戻らないなと確信しました。
今夜は昨日強行採決に反対した共産党仁比聡平議員のYouTube動画をご視聴ください。反対の論点を明確に述べておられます。13分程度です是非ともご視聴ください。
入管法改悪案強行採決 仁比議員の反対討論←こちらをクリック
関連ブログ
0 件のコメント:
コメントを投稿