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2023年5月21日日曜日

改正入管法案(政府案)の根拠は大丈夫なのか?

 

  なんとか難民の蓋然性のある人を必ず見つけて救いたい、けれど難民だと認定できる人はほとんどいないのが実態だ、と2021年4月21日衆院法務委員会で発言した柳瀬難民審査参与員。

柳瀬房子参与員の発言は極めて重要な発言なのだ。

なぜなら、柳瀬氏の発言がこの度の政府の改正難民法案の根拠となっているからだ。

柳瀬参与員の発言(国会法務委員会、朝日新聞記事)から、柳瀬氏は1年間に1000人もの申請者の審査を行っていることになる。それは対面審査も行うなど丁寧な審査を行っていると言うのだ。

果たして、1年に1000人もの申請者のそのような審査が可能なのか。

 これについて、全国難民弁護団連絡会議(全難連)は、日弁連推薦枠で参与員に就いている14名にアンケート調査を行った。(回答があったのが12名)

それによると、参与員1人審査件数は年間平均36.3件であった。

柳瀬参与員の1000件と言う数値とあまりに乖離している。 入管庁は原則として(参与員を)回していると答弁しているが、偏った振り分けとなっていないだろうか。

難民弁護団アンケートには、年間1000件とう言う数値は信じられない、入管職員の口頭説明だけで審査しているのではないか、書類も精査していると思えないなどの記載があったと言う。

また柳瀬房子氏は、NPO法人難民を助ける会の理事長を歴任し、現在は会長職にある。
このNPO法人は、外務省から年間 約2億7千万円(2021年度)の補助金を受給している。そのほか、特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォームという団体からも約3億2千万円補助金を受給しているが(2021年度)、この団体自体も外務省からおよそ48億1200万円(2021年度)が供与金収入として計上されている。

従って、直接、間接的に国からの補助金を多額に受給している法人のいわば代表の発言が、第三者の発言たり得るのか、立法根拠となることがどうなのだろう。

以下に、柳瀬難民審査参与員2021年4月21日衆院法務委員会での発言を一部掲載します。

「なんとか難民の蓋然性のある人を必ず見つけて救いたいという思いで参与員の職務に当たってまいりました。しかし難民認定すべきという意見書が出せたのは僅かな数に留まっています。
第三者として申請者の意見を聞き、徹底的に聞き直します。 しかし実際には入管が認定しなかった申請者の中から新たに難民だと思える人はほとんど出会えないのが実態です。」
 
難民弁護団のアンケート会見5月15日のYouTube動画もご案内します。
 
 
入管法改悪反対デモは本日日曜日
渋谷 国連大学前集合 15時30分から行われます。
ご参加下さい。

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