見事な胡蝶蘭は、来たる都知事選挙に用意されたものではない。
最近開業したホテルの中に、オープンしたコンビニに置かれたものだ。
送り主はホテルの社長だった。
我がホームタウンには、今年が開催のはずであった五輪に向けて、何軒かのホテルが新たに建設された。
2、3年前からのことだ。
工事中のホテル2019年10月13日撮影 |
ビジネスパーソンが一人、ロビーに設置されたカウンターテーブルでパソコンに向かっていた。
2019年5月17日撮影 |
2018年2月22日撮影 |
もしも予定どおり、五輪が今年開催されて、いつものように修学旅行の学生や外国人観光客が押し寄せて来ていたなら、2軒のホテルは閉館しただろうか。
1軒は1984年開業のホテルで、もう1軒は1994年開業とある。
1984年はバブル時代だ。駅に直結しているそのホテルは、つい半年前まで賑わっていたのを目の当たりにして来た。
ホテルフロントに向かう観光客の列はカフェの前まで連なることもあった。
2019年3月27日 |
ホテルのロビーの花は、四季折々に楽しませてくれた。
もはやお花もないだろうか、ホテルロビーに向かった。
そこには、来年1月16日に営業を終了するというお知らせがあった。
終了のその日まで、変わらぬ「おもてなし」でお迎えしますという言葉が目に入った瞬間に、こらえていたものが溢れ出して滲んで見えなくなってしまった。
ホテルには、変わらず美しい花が生けられていた。
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