442年ぶりと言う言葉にやられて、いそいそ出かけた私。
皆既月食中に天王星食も同時に起こると言う一昨晩のこと。
遮光体制を整えて臨んだ歯科医院で、顔の左側を覆った完全遮光の布に出来たヒダから光が漏れ入って、やはり左の頬が膨らみ眼もうやったい。
それでも出かけようとするドラキュラを激励するかのように、
牛男さんが、双眼鏡を首からぶら下げてくれた。
東京の空は、細切れだから、その空のかけらを探すのが難儀だなと思って出たら、程なく数人がスマホやカメラで覗いている姿があった。その先には、漆黒の中に赤銅色の月がトンボ玉のように映っていた。
首から下げたニコンの双眼鏡で見て見るかと、いじってみた。目に合わせて角度を変えられる優れものだけれど、どうにもうまく使いこなせない。
いじくり廻しているうちに、疲れてきた。
肉眼の方が良く見えると思ったり、折角だしと思ったり。
そのうちに集中力を欠いてきて、ちょっと場所を変えたり、気がつくと犬のように下を向いて黄色い枯葉を撮ったり。
8時を回ると、1人また1人といなくなってしまった。
私は今度はお腹が空いてきた。起床してから3時間半、何も食していなかったのだ。
コロナ禍にも生き延びてくれた洋食屋さんが、3年ぶりで夜にカキフライをやっていると前の晩に聞いたことも気になっていた。月が戻る瞬間を見たいけれど、ラストオーダーに間に合わない。
私は、442年ぶりと言う天体ショーより、3年ぶりのカキフライを選んでしまった。
まあ、天王星は望遠鏡でなければ見ることはできないわけだしと言い聞かせて。
使いこなせなかったと言って、牛男さんに酷く叱責されたニコンの双眼鏡は、スタイリッシュなものでしたのでご紹介します。
折曲げることで眼の位置も調節できる優れものです。
ニコンのこちらの双眼鏡ですが、
ブログを読んだ牛男さんから抗議の声が届きました。
折り曲がるのは、他にもある。
優れているのは、ダハプリズムだという点だそうです。
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