過去 1 週間のページビュー

2020年5月5日火曜日

ドラキュラのお楽しみ



無情にもドラッグストアのシャッターが下り切るところだった。
午後8時、スタッフの足元だけが見えた。
ネズミではあるまいし、潜り込めない。
昨夜のこと。
今夜は、意を決して、超特急で向かった。
帽子の入れ替えに必要な除湿剤を買うことができた。
続けて、となりのスーパーマーケット に飛び込むつもりが、
どうもとなりに灯りがない。
そして店先に、無情のお知らせ看板があった。
休日の閉店時間は夜の7時に変更と記されている。


ドラキュラをせせら笑うかのように日の入り時間は日毎伸びて、
もはや7時にならなければ、真っ暗にならない。
ドラキュラが7時閉店の店に入店できるわけもないのだ。
そんながっかりの夜は、以前だったらカフェが癒してくれた。
もはや、カフェも閉ざされてしまった。


ドラキュラの落胆を慰めてくれたのは、
こちら京都市伏見区にある伊藤軒の有平細工(あるへいさいく)のくだものづくしです。
京の手仕事と記してある。
有平細工は茶道をたしなむ人はご存知かもしれません。
私は知りませんでした。
有平糖(あるへいとう)で花、魚、鳥などを作ること、またそのものとある。
有平糖は、なんぞやと言うと、金平糖と共にに日本に初めて輸入されたハードキャンディーで、砂糖を煮詰て作った飴の一種とある。
製法は、砂糖に少量の水飴を加えて煮詰め、火から下ろした後に着色、整形を行って完成させると言う。江戸時代の後期に最盛期を迎えたそうだ。


オレンジやみかん、レモンも巧妙にできているけれど、
目を見張るのは、スイカの黒いタネやキウイの小さな黒いタネまで表現されていることだ。
メロンにも皮の手前の白い部分もあったりする。



このくだものづくしは、2月に良人が散髪のために帰省した際、義母から持たされて来たものです。
見た目の美しさとともに、舐めて後に残らない甘さが魅力だと言う義母は、眺めてばかりいないで「はようなめてみなさい」と電話の向こうで言った。
なるほど、甘さがすっきりとして、メロンはメロンの味、みかんはみかんの味がするから不思議です。
熟練の技がもたらしてくれた感動のお品です。
皆様もお試しあれ。
伊藤軒 くだものづくし


0 件のコメント: