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2020年5月5日火曜日

無口という病気23



ねちねちねちと
来る日も来る日も、私は良人(りょうじん)に小言を言って、
良人を虐めている。
するとついに、無口という病気の良人が狼煙を上げた。
「会社に行っていた方が良かった。社食は美味しかった。」
「食堂は明るいし、座って食べられる!」
叩いても、突いても、何も言わない良人が悔しそうに言い放った。


良人が在宅勤務になっても、
太陽に当たることができないドラキュラである私の昼夜逆転生活は何ら変わらない。
私が眠る居間とキッチンは同室だ。
良人はキッチンの間接照明を一つだけ点けて、キッチンで昼食を摂っている。
立ったままだ。
停電のドトールだと思えばいいじゃないか、と言おうかと思った。
けれど、「ドトールは美味しいわい。」と言われるだろうから私は何も言わないでいる。

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