私は、腫れた左の頬にそっと手を当てて、
不愉快極まりない夜を迎えた。
と、そこに南カリフォルニアに永く暮らす高校の同級生S子からメールが届いた。
タイトルはrelax 、アメリカの温泉巡りを楽しんでいるらしい。
なぬー、私に喧嘩を売っているのか、それとも慰めか、いや激励か。
私はと言えば、畳一畳もない狭い浴室を走る温度表示や運転ランプのLEDの光に皮膚が傷めつけれて、ほとほとまいっているというのに。
温泉には、お水を沸かすリモコンなどないであろう。
まさに極楽だな。
気を取り直して、写真を見たり、調べてみた。
今回は、デザートホットスプリングという温泉地に行ったらしい。
デザートという言葉に即座に思い浮かんだのは、温泉のお湯の上に徳利と杯を載せたお盆を浮かべて、一杯やるアレの、
デザート版だ。
フルーツやケーキを浮かべて、食べながら湯に浸かるのかぁ。
ぽわんとしたのちに、確か砂漠もデザートだなと正気に戻った。
ロサンゼルスから東に180キロぐらいのところにあるというから東京から静岡ぐらいの距離だ。
上の写真がそれ。
まあ、日本の露天風呂とは違って、プールですな。
正面の観音様が、なんともちぐはぐで、笑える。
S子によると、この辺りの温泉ホテルには何故か仏像か観音像が建っているとある。
泉質は、天然鉱泉で良質だそうで、1950年代にホテルなどが建てられるようになったというので、採掘されてまだ浅い。
高さ15m、幅45m |
続いての写真は、サルベーション・マウンテン。
situationがわからないので、向丘遊園地のその後、みたいな思いで観て、我も創作できそうと思ったけれど、
カリフォルニアの砂漠の中の、このアートの山は、レオナードナイトという人物が30年もの歳月をかけて創り上げたそうだ。
こちらは、ロスからは3時間程度のところだそう。
残念ながら、レオナードナイト氏は2014年に82歳で他界されている。
こればかりは、実際に行って観てみないと、砂漠という環境の中で、創作を続けたことの大変さ、目に映る芸術の山の魅力が到底理解できないな。
太陽光に全く当たることができない私は、
箱根の温泉すら行けない。
夜に向かって、夜のうちに帰るなんて、リラックスできやしないから。
もし、奇跡が起きて難病が寛解したら、箱根の温泉なんて小さいことを言わず、砂漠の温泉に行ってみたいですよ。
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