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2023年3月19日日曜日

袴田さん事件の1日も早い再審を求めます


 

 袴田さん再審決定の安堵も束の間、検察の特別抗告の動きが報じられた。特別抗告の期限は明日月曜に迫っている。

袴田さんが無実を訴え続けて50年以上の歳月が流れ、裁判のやり直しを求めて42年もの時が経っている。日本では検察による抗告が繰り返され再審が始まるまでの道のりがあまりにも遠く見えないのだ。

 事件が起きたのは1966年6月だ。 袴田さんが容疑者として逮捕されたのがその2ヶ月後。証拠となる衣類がみそタンクから見つかったのは1967年8月だ。

ここで当初、袴田さんはパジャマ姿で4人を殺害したとされていたが、みそタンクから見つかった5点の衣類が殺害時に着ていたものと検察は殺害時の着衣を変更している。

しかもその衣類のズボンが袴田さんの身体よりずっと小さく、着衣実験で袴田さんはズボンがつかえて上にあげることができなかったのだ。

しかし、1968年静岡地裁で死刑判決、1980年最高裁で死刑が確定した。

 また、この事件では一審静岡地裁の主任裁判官だった熊本典道さんが2007年に、当時袴田さんの無罪を主張したと告白したのだ。動機が不十分であること、逃走経路とされるの裏木戸は留め金がかかっていたことなど精査すればするほど疑念が残ったという。しかし、3人の裁判官の合議で自らの心情に反する死刑判決文を書いたと言うのだ。

 この度の第2次再審請求 の差し戻し審では、新証拠が開示された。弁護側の実験のみそタンクの犯行時着衣の1年間みそ漬けされた血痕の赤みは消失するとする結果を合理性があると認め、衣類に赤みが残っていた(新証拠の衣類の写真やネガ)と矛盾する。第三者がタンク内に隠匿した可能性が否定できない。(この第三者には捜査機関も含まれ、事実上捜査機関の者による可能性が極めて高いと思われる。)などと東京高裁は再審の判断を下した。

 事件の概要は、日本弁護士連合会の袴田事件を是非一読ください。

 熊本弁護士の告白内容は、刑事弁護oasis袴田事件で「無罪を主張した」裁判官熊本典道さんが逝去を一読ください。


 さて、15日のブログ袴田さん事件再審決定にコメントをいただきました。コメントを下さった方が、袴田事件という冤罪事件、48年も世界で最も長く拘置された人権侵害の問題などご承知かどうかはわかりません。

私は2014年の静岡地裁の再審決定の際に初めて調べました。それまで事件と死刑判決と冤罪の可能性が高いということだけが知識としてあるだけでした。

健康で夢中で働き続けていたら、私は突然弱い立場に追い込まれた1人の人間への思いがここまで深く沁み入らなかったに違いありません。

どうかよくはご存知ない方も、ご理解を深めていただきたく存じます。そして、48年もの長い拘禁により心を蝕まれてしまった袴田さんへの応援をお願いいたします。

検察の特別抗告の動きが報じられ、日本ボクシング協会、弁護団は検察庁に抗告を断念し、1日も早く再審を始めるよう申し入れを行ったそうです。

あまりご存知ない方にご覧いただきたい情報

日本弁護士連合会の袴田事件

 熊本弁護士の告白内容は、刑事弁護oasis袴田事件で「無罪を主張した」裁判官熊本典道さんが逝去

 

 

 

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