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2020年11月15日日曜日

ドラキュラの妄想


昨夜ブログを更新した後、
バレーボール選手を一目で良いから見たいという抑えがたい衝動に駆られた。
幸い晩秋の夜明けは遅い。
それでドラキュラは、ドラキュラに極めて都合良い妄想を始めたのだった。

 
日頃のハードな練習からか、お腹が空いて起床時間より早く目覚める選手がいる。
「あら、まだ4時だというのに。7時の朝食まで我慢できないわ。
空腹で眠れなければ、今日の試合にも障るわ。」
そして、コンビニにおにぎりや、唐揚げを買いに出る選手がいるに違いない。
そんな選手は1人だけではなく、コンビニでは、「あら!
やっぱり」なんて、言い合って、何人かの選手がおにぎりの棚に長い腕を伸ばしている。
「サンドイッチも買っちゃおう!」でも「朝食もちゃんと食べれるのよね、きっと」
そんなコンビニの店内には、空の上の方で「うふふ」「うふふ」の声がこだましている。
心身ともに鍛えられている選手たちからは、輝くようなエネルギーが放たれて、健康的な笑顔は生きる勇気を与えてくれるに違いない。
私は色紙代わりに硬い白い紙を見つけ出して手提げに入れた。
ボールペンは、ウエットティッシュで巻いて、 サインして貰おうと考えた。選手たちはきっとコロナの感染には、相当な注意を払っているに違いない。
握手は当然ながら求めることもできない。
サインをお願いしますは、ジェスチャーでやることになるかな。
場合によっては、断られるかもしれない。
あれやこれやと考えながら、真っ暗な空気の中を突き進んで行った。
そして、心臓がどくどく鳴るのを抑えて、思い当たるホテル近くのコンビニの前に辿りついて、そっと覗いた。
 見上げるほどの長身の選手たちが、ジャージに私服のコートを羽織った姿で果たして何人いるか?

 
だあれもいなかった。 
夢は枯葉のように散ったのだった。
私は、1人朝刊を買って、歩く人もいない土曜4時の道を肩を落として帰った。
試合の方は、トヨタ車体クインシーズがNECレッドロケッツにセットカウント3対0でストレート勝ちしたみたいだ。おめでとう。
 

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