過去 1 週間のページビュー

1,099

2019年5月4日土曜日

いつもの夜



 夜のスーパーマーケットには、
恥ずかしくなるくらいに人がいなかった。
それより前、親子丼を食べたご飯屋さんでも
広い店内に、ぽつんぽつんと6人ばかりの客。
いつもはくたくたで、今日には辞める決心をしてしまったかと思われる店長さんが、
笑顔でお茶のおかわりを勧めてくれた。
聞けば、昼間も普段ほどに混んではいなかったのだと言う。
カフェに入って、
胸をなでおろした。
いつものレギュラーメンバーがいたのだ。
フォワードは3トップ。
2席という間を空けて、余裕で座っていた。
ライト側には、冬の間、ピーマン色の鮮やかなセーターを 来ていた小柄な女性がパソコンを前に仕事をしていた。
彼女もすっかりレギュラーメンバーとして定着した。
ディフェンスには、さらに小さな小竹さんもいた。
小竹さんは、そよ風でも倒れそうなくらい華奢で小さい。
70歳はとうに超えていると思われる。
けれど、ことによると30年前も今と同じふうだったかもしれないと思ったりもする。
それでも小竹さんは、2週間おきに渋谷の美容室に行くと言うから、私はおったまげてしまった。
私はといえば、昨夜3ヶ月ぶりに電車に乗って日本橋に行って筋肉痛だ。
階段の昇降を繰り返したわけでもないのに。
カフェに腰を下ろしたら、疲労もあって、身体がどっと重くてもう一歩も歩めないと言う感じがした。


私は、カフェでぼけらっと空を見つめる。
小竹さん以外のレギュラーメンバーはみんな前かがみで仕事をしている。
まさにこの連休中も仕事を抱え込んでいると言う感じだ。
私は、身体が辛い時は、もう仕事なんかできるはずもないと思ったけれど、やっぱり抱える仕事が羨ましく映った夜でした。

0 件のコメント: