良人に、かかる大学病院に行ってもらった。
難病認定更新手続きに必要な書類を出してもらうためだ。
「こっちは毎日働きに行っているんだ。
土曜日ぐらいゆっくり寝ていたいんだ。疲れているんだよ!
もう毎年毎年いいかげんにしてくれよ。」
と良人は思っているかもしれない。
けれど、
「焼きそばと惣菜パンと・・・」と独り言を言って、
良人は朝から出かけて行った。
良人が何時に戻って来たか定かではない。
私は、帰省の疲れもあって起き上がれないでいた。
「暑い中、どうもありがとうございました。大変感謝しています。」 と私はとって付けたように言った。
日中出かけることができない私は、
昼間の暑さがわからない。
以前入院中の真夏に、まだ乾いていないパンツを持って来た良人をベッドの上で酷く叱責したことがあった。
その時、無口という病気の良人が「外がどんなに暑いと思っているんだ!」と怒ったことがあった。
眼が覚めると、
惣菜パンと焼きそばがテーブルに置いてあった。
真っ赤な紅生姜が毒々しくのっている焼きそばは、病院の近くで売っているものだ。
良人は、屋台の焼きそばのようなこれをモチベーションに行ってくれたのか。
良人にも感謝しないといけないな。
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