夜の長い冬にもドラキュラの苦労がある。
夜明け前に、毎日厄介な作業に追われているのだ。
完全遮光のために窓に蓋をした裏では大量の結露が起きている。
その結露が原因で、蓋の表面がカビだらけになるのだ。
蓋を剥がして窓を開ければ、結露を拭く事もできるけれど、
一度剥がしてしまえば、ピタリと貼る作業は数人の人手と相当な時間を費やすことになる。
そんなことを毎日できるはずもない。
おまけに蓋はフィルム加工された布なので強力な両面テープを剥がせば布を傷めるか破れる可能性が大きい。
完全遮光布の蓋は、三方を両面テープでピタリと貼り付けている。その布は、床よりも長く垂らしていて、下からかろうじて片手を入れられるのだ。
しかし、手を入れて窓の下、10センチ程度しか 拭くことしかできない。
新聞紙を差し込んで結露を吸い取っていたけれど、最近になってヘアドライヤーを入れて風を流すことを試している。
この冬は寒くて、こういった作業を昨年の11月から始じめなければならなかった。
昨日もこの作業中に身体が冷えて、 膀胱が痛くなってしまった。
昨日は、良人が通院で新橋まで出るので、お土産を頼んだ。
ある有名洋菓子店のショートケーキを食べてみたくなったのだ。
ひたすらショートケーキを思って気持ちをつないだ。
一方、良人は、中華料理をモチベーションに真っ暗な寒い夜を待ったようだ。
こうも連日寒いと、中華の麺は魅力的だ。
しかし、 グルテンフリーを始めてから、中華で麺という選択肢がなくなって私の方は中華料理への気持ちがしぼんでしまった。
深夜のお楽しみのショートケーキはグルテンフリーの掟破りだ。
そこに麺まで食べれば、体調が悪くなりそうだ。
海の幸のあんかけ土鍋チャーハンを食べた。
熱くて冷えた身体が温まった。
鶏の胸肉はしっとりとして美味しかった。
良人は、海の幸の八宝麺を食べた。
夜深まり、冷蔵庫からショートケーキの箱を出して、
バシバシ撮影した。
地層断面に苺がごろっと並んで、
苺と一緒にスポンジに私も挟まってしまいたい!と思った。
ところが、期待しすぎたか、
私の夢と希望は破れた。
けれど、生クリームが、いま二つ。
おそらく植物性油脂が混ざっているのだろう。
純正の生クリームのようにクリームが口の中で溶けていかないのだ。
本物の生クリームを使用するケーキ屋さんが改めて偉大なのだなと思った。
ショートケーキ一つで、生きる気持ちをつなぐことができたから、良しとしよう。
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