お江戸の夏６

榛原

　昨夜は、お江戸に行った。
断捨離を何一つとしないのに、
新しい洋服を買うためにだ。
お江戸も、バーゲンセールが始まった。
極めて醜い内面を取り繕うためには、
病身になってもなお、きらびやかな洋服を身に纏いたいのだ。

プレミアムな金曜日とあって、
東京駅に、人は少なかった。
勤労者は、ジムやエステでリフレッシュしているのだろうか。

しかし、新幹線待合には、それなりの人がいた。

さくら通り歩道には、溢れかえる人々がいた。
やはりプレミアムなのだろうか。

百貨店のショーウインドーには、
お中元にお薦めのお品が並んでいた。
ここはお江戸、にんべんの屋号のイが目にしみた。

一方、ペックやフォションも。
体調がよろしくないこともあってか、
購買意欲も今ひとつで、
何も買わずに、
魚新でいつもの天丼を食べた。

ご飯大盛りで、
海老がそびえ立った。

大人しく、
八重洲に戻って、
ルノアールでアイスコーヒーを飲んで退散することに。

東京駅前を快走するタクシー。
五輪では都内のハイヤーの不足で、
関西からも応援をお願いするという。

おしまいは、
ウインク、
居眠り、
目覚めの
ルイヴィトンのショーウインドーで、
さようなら。