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2017年7月13日木曜日

カフェを渡る

青山フラワーマーケット

 渡り鳥のように、
カフェを渡り歩いて生きている。
夏は、夜遅くまでやっているカフェ。
冬は、少々閉店が早くとも、コーヒーの美味しいカフェ。
夏場の止まり木にしていたカフェを最近になって辞めた。
夏場のカフェにもドラマがあったし、
スタッフも感じが良かった。
しかし、閉店時間が早いカフェに完全に移籍したのだ。
サッカー選手のようにオファーがあったわけでもないのだけれど。
移籍理由は、
夏場利用のカフェのトイレが酷いことになってしまったのだ。
半年ほど前のある日、
トイレの鏡の横に貼り付けられていたトイレ掃除の当番表が突然外されていたのだ。
それからというもの、みるみる埃が積もっていった。
便器にウンコはついていないのだけれど、
狭いトイレ内に張り巡らされている桟の上、便座除菌液の容器の上、お水のタンクの上に雪が降り積もるように、
毎日毎日積もっていった。
思い余って、1ヶ月ほど前に、トイレットペーパーに除菌液をつけて拭いてみた。
すると、深く積もった埃がキラキラと舞い上がって、
わっと散ったのだ。


 「トイレ掃除が、イヤです!」と言って、誰かアルバイトが辞めたのだろうか。
当番表をなくして、自主性に任せたら、誰もやらなくなったのだろうか。
人間なんて皆んなそんなものかもしれない。
「せーの、うっ!」と
息を止めて、便座に座るのも、辛くなって来た私は、
長らくお世話になったカフェに行くのを止めにした。
ちなみに、完全移籍したカフェのトイレには、
掃除の当番表が貼ってある。
掃除箇所が明記されていて、各箇所にチェックと名前をサインをするようになっている。
トイレは常に綺麗だし、
調理の時は、スタッフの誰もが手袋をはめる。
決して釣銭を触った手で調理したり、ケーキを出したりしていない。
そのカフェに間に合わない時は、ファミレスにすることに。
ファミレスのトイレにも当番表はあって、やはり常に綺麗だ。



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