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2018年12月5日水曜日

1年で1回だけのちょっとラクな通院



 いつもの鎧をやめた。
紫外線が1年で最も弱い12月の夕方通院は、
1年で1度だけのちょっと楽な通院なのだ。
そうは言っても、ガラスのない外を歩くことはできない。
鎧の代わりに、革のジャケットを着て、虚無僧が被るような大きな完全遮光の帽子を被って、自宅の前にピタリとつけてもらったタクシーに乗り込んで、タクシーの中で完全遮光の傘をさして、下半身には完全遮光の布を巻きつけて、完全遮光の手作りお面で顔を覆わなければならない。
こうやって綴ってみると、なんだ、ちっとも楽チンじゃないな。
革は、紫外線を通さないのだ。
革のジャケットは、普段の鎧よりは、熱がこもらないのでぐっと楽だ。
そして、何より、冬の夕刻の太陽が惰性だけで光を放っているから、タクシーに乗り込む時、車内、降りる時、格段に楽だ。
そのタクシーも個人タクシーで、トヨタのクラウンだったので乗り心地も良かった。


 病院に到着すると、普段は、「ドラキュラ様、ようこそ採血室に」という感じで温かく向かい入れてくれる採血室なのだけれど、スタッフの誰もが、無視という感じだった。
自宅で採ったおしっこを渡して、本日の私の受付番号を伝えなければならない私は突っ立ったまま。
 眼が合った男性スタッフに軽く会釈したけれど、何あの人とう感じだ。 近くにいた4、5人のスタッフも皆、私の「顔」を知っているはずなのに。
そのうちの1人の女性スタッフがようやくドラキュラだと気づいてくれたのか、おしっこを受け取ってくれた。
鎧姿じゃない私がドラキュラだとわからなかったのか。
ドラキュラの顔は知ってるでしょ?ホレほれ、わたし、私よと言ったって、
いつも、昨日もサングラスにマスクなんだから、わかりようもないのだな。
採血の時、眼が合った男性とは別の男性スタッフが、気がつかなかったことを詫びてくれた。
やっぱり鎧の方がいいのかな。
診察を終えて、会計を済ませれば、日がとっぷりと暮れて、
日本昔ばなしに出てくるような、寂しい夜空となっていた。
真っ暗になるまで、病院の片隅でじっとしている必要もないのだ。


そして、昨日は、バカ陽気だった。
0時を回った今日になっても外の気温は20度もある。
1年にたったの1度のちょっとラクな通院でした。
今日の東京も、最高気温18度、最低気温16度、曇り時々晴れの暖かい日となるようです。
今日も嬉しいバカ陽気となりそうです。

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