下戸の独り忘年会の会場は、当然のようにカフェだ。
扉には夜風に馴染むような暖簾もないけれど、
扉を開ければ、コーヒーの香りが安堵をくれるものだ。
私としては珍しく、
アップルティーにした。
アップルティーには思い出がある。
繰り返した入院生活の楽しみの一つに、香り立つアップルティーがあった。朝食のパンにたまに添えられた。
それは、ティーパックので、白いカップにお湯が注がれて、お揃いの白いソーサーにのせられてベッドのサイドテーブルに置かれた。
青リンゴの香りがベッドの上に漂って、ぐったりとした朝でも、
クンクンと身を起こして美味しくいただいた。
退院して同じものが飲みたいと思ったけれど、調べてみると三井農林の業務用のアップルティーで手に入れることができなかった。
白いぽっちゃりしたポットの中身が
あの時のアップルティーの味であることを期待してけれど、
残念ながら違った。
でも不味くはなかったし、フッチェンロイターのポットがうっとりする美しさだったので、かなり満足できた。
店内の客の誰もが静止画のようで、
慣れたウエイターだけが正しくテーブルを動き回る様などを見て、
ゆったりとした独り忘年会となりました。
今日の東京の最高気温は14度、最低気温は5度、晴れの予報です。
仕事と連日の忘年会でよれよれの方も多いでしょうか。
今年もいよいよ残り少なくなってまいりましたので、皆様も今日という日が充実した1日となりますように。
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