パンチを避けることも
こちらが反撃することもできずに
負けた。
昼間に出かけられない弱みがある。
場外でバトルを見つめていただけの良人は、
ストレートを食らったように倒れこんで、
一日経っても寝たまま寝床から出てこない。
かつて、ドラキュラになる前、健康だった時は
頭上についていた角を日々磨いて、
そんなストレート負けなどは、経験したことがなかった。
人生劇場が、もはやずっと場外だから、
試合感もなくなっていたと痛感した。
場内だった時を思い返すと、
頭が悪いのに勢いだけで、
なんとか生きている人っている。
ドラキュラもその手の人間だったのだ。
夜の街、この事態を夏から予測して心配してくれていた
ハンバーグ屋さんに崩れこむように入った。
「やられた〜」と言うと、
「だから言ったじゃないの!」と店主、
店主が慌てて知人に当たってくれて、
事態を説明して反撃材料を提供してもらった。
「負けるな、反撃だ!」と励ましてくれて、
その勢いで、その場で電話をして、
話を白紙に戻してくれと申し入れた。
そして早朝から電話で試合再開、バトルとなった。
確たる紹介者もいたものだから、そちらも巻き込んで、
こちらも3歩譲歩して、今日のところは落ち着いた。
海千山千女、 擦れっ枯らし、
とも言える。
けれど、響きが違う。
『阿婆擦れ』がぴったりだ。
昼間出かけられないことで、電話だけのやり取りで、
会ってびっくりが、ないことはない。
それにしても負けるなんて、情けない。
心身ともに弱くなったことを悟り、
二重の打撃を受けている。
2 件のコメント:
阿婆擦れ、久振りに聞きました。
それにしても酷いですね。
匿名さん
コメントありがとうございます。
うまく形容できなかったのですが、
今になって「あばずれ女!」と拳を握って、
連呼しています。
バトルの時には言葉が出て来ませんでした。
今日の昼間、良人があばずれ女と落ち合います。
一発でも反撃して来てくれるとスっとするのですけれど、
怯えて沈黙しているだけだと思います。
コメントを投稿