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2019年9月11日水曜日

嵐のあと



 含み笑いをしたような月は、濃い黄色をしていた。
台風が去って二晩目だ。
気温は夜9時を過ぎて、28度まで下がっていたけれど湿度が82%もあって酷く湿気ていた。
ヘルパーさんが来る日となると、私はなんとか起きる。
覇気も気力もとうに無くなった日々だけれど、かろうじて羞恥心が残っている。
脱ぎ散らかした服や下着が散乱しているのはどうにかしなければと。灯を付けるに耐えうる顔を作りながらの片付け作業は、挌闘となる。
 10分前、5分前、日焼け止めも乾いて、ファンデーションで固めた顔も完成して、不完全ながら遮光の納戸に、荷物を押し込だ。やれやれと同時に、再び気持ちが沈み込んでくる。
それをヘルパーさんが両脇にだらっと降ろされた腕を引っ張るように、私を引き上げてくれるのだ。先週は、猫5匹が疲れたヘルパーさんの帰宅をじっと玄関で待っているお話だった。
私は、座布団を三枚抱えて、今日のお話をこうた。
ヘルパーさんは、その下を掃除機をかけながら、日曜日に思い切って甲府へ行った話をしてくれた。高速道路から、富士山が見えたこと、暑かったけれど、木々の葉を抜ける風が心地良かったこと。
言葉には、写真で伝わらないものがあって、一瞬だけれど私も一緒に出かけたような気持ちにもなれた。


嵐が去ったばかりの夜は、
ぐずぐずとして、9時閉店のスーパーマーケットに滑り込むのがやっとだった。
帰途、あまりの暑さに喉が乾いて、久しぶりにマックでマックフィズ黄桃というのを飲んでみた。
綺麗な黄金色と言うかもしれなけれど、私には黄昏色に映って、
一層物悲しさが押し寄せてきた。
起床してから、飲まず食わずで出ていた私はお腹も空いて、
グランクラブハウスとコーンも注文してしまった。
グルテンフリーの掟破りだった。
けれど実は最近、月曜日だけはパンを食べても良いと言う新たな掟を作って、ずるずると自分を甘やかしながら、掟を守っている体だけを取り繕っている。


マックのグランクラブハウスバーガーは、バンズが普通のと違って美味しいと思う。
中のソースとトマトも美味しい。これは、私がレタスとベーコンを除いてもらうので、こう言う感想になるのかもしれないけれど。
公園脇のフェンス内は今だに立ち入り禁止となっていた。
裂かれた木の枝が、フェンス内にもあるのだ。
ここより優先しなければならない所がいくつもあるのだろう。


さて、マックフィズ黄桃は、ちょっと甘くて、後から苦さがやって来て、まるで人生のような味でした。
一度、お試しあれ!
今日の東京の最高気温は33度、最低気温は25度、曇り時々雨の予報です。
暑さが戻ってこたえますが、お互いなんとか乗り切って参りましょうか。

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