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2019年8月31日土曜日

森友学園問題で捜査は終結



  今月9日、いわゆる森友学園問題で、佐川元理財局長をはじめとする財務省幹部10人について、大阪地検特捜部は再び全員を不起訴処分とした。
 これより前、検察審が「不起訴不当」と議決し、「起訴相当」ではなかったため、捜査が終結することとなってしまった。
なぜ、国有地が8億2千万円もの大幅な値引きで売却されたのか。
根拠となるごみ撤去費の算出根拠は曖昧で、この点について会計検査院も指摘している。値引き根拠となった現地写真について、施工業者はゴミの深さを意識せずに撮影したと明らかにしている。
なぜ、異例の10年の分割払いでの売買契約となったのか。
なぜ、決裁文書を改ざんしたのか。
なぜ、財務局が学園側との交渉記録を破棄したのか。
これらに関して、明らかになった事実と佐川氏の国会答弁が整合しないことは、40回以上の「証言拒否」によってほったらかされてしまった。
わずかな例を挙げれば、
 国有地の売却額については、2016年3月に約1億3200万〜1億6千万円の範囲内なら折り合えると、近畿財務局と学園で確認していたことも2017年12月に明らかになっている。
この価格交渉については、同年3月の国会では佐川氏が否定していた。
昨年の参院決算委員会では、財務省が、改ざん前の文書に安倍首相の昭恵夫人の記載があることは当時の理財局長であった佐川氏が認識していたと明らかにしている。これを答弁した太田前理財局長は、「総務課長が改ざん前文書を把握していたと説明し、佐川局長に報告したと言っている」と述べているのだ。


そして今月16日、この総務課長、当時の財務相理財局総務課長は、駐英公使に栄転した。

2019年8月28日水曜日

30時間眠りたい



 蝉の独唱も終わって、
鈴虫の合唱となっている夜だけれど、
今夜は雨だから、寂しげな虫の音もお休みだな。
雨なら雨でいいさとも思った。
どうしようもなく沈んだ気分を、ファミレスで紛らわそうか、
それともスーパーマーケットで踊るように歩き回って忘れようかと考える必要もないのだ。
ただひたすらに、窓を潰した狭い部屋で、抱える憂鬱と向かい合うしかないのだ。
ホテルのロビーの花も
季節の移ろいに変わっている。


こうやって、花が変わるのは、
訪日客でホテルは潤っているのだろう。
宿泊客ではないとわかっても、撮影に注意もなく、おおらかだ。
置地廣場

日の入り時刻が早まってくるこの時期に、
以前の私はわくわくしたものだけれど、
太陽光に当たることができなくなって11年ともなると、
そんな心も色褪せて、わくわくもなくなっている。
ただひたすらに眠っていたい。
30時間眠り続けたいと思う毎日だ。
夏の疲れかなと思ったり、
年々体力も気力も衰えているのかなと思ったり、
8月のお盆に、何処へも行かなかったからかなと思ったりしている。
例年は、電車の空いているお盆時の夜に渋谷か東京へ行くのだけれど、今年は、台風のせいもあって出かけなかった。

雨が降り出す前の夜の早いうちには、
一度牛乳を買いに外へ出た。
駅ビルの休憩所に小竹さんの姿を見た。
雨を気にしてか、小竹さんはすっくと椅子から立ち上がって、
後ろのエレベーターの方にしゃきしゃきと歩いて行った。
重い石をぶら下げたように、のっそりと歩いていた私は、近寄って声をかけるでもなく、小竹さんの後ろ姿を見送った。


今日の東京の最高気温は29度、最低気温は23度、曇り時々雨の予報です。
今日もブログにご来訪いただきましてありがとうございました。


2019年8月26日月曜日

和蘭豆(ランズ)ナイト



 夏の終わりの日曜の夜、
私は電車に乗ってちょっとお出かけした。
家では、憂鬱の虫に押しつぶされて良人が転がったままだった。


 先週誕生日を迎えた牛男は、お祝いのケーキを食べられずにいる。
牛男は、ケーキ屋に酷くこだわっている。
誕生日にはそのケーキ屋さんが夏休みだったのだ。
そして、日曜の憂鬱を薄めるように、夕方ケーキ屋に出かけた牛男は、がっくりと肩を落として帰宅した。
今度は、ケーキがどれも売り切れだったというのだ。
牛男の日曜の憂鬱は一層濃くなってしまった。


そんな牛男には、申し訳ないぐらい不味い夕食を作って私は家を出た。
夏の終わりに、買い足したいものがあったのだ。
それは、UVカットのTシャツや肌着だ。
なあに私などは、光線過敏の症状が重いので100%のUVカットのものでなければ、太陽の下にちらっとでも出ることはできない。
けれど、室内の白熱灯の照明ならば、UVカット90%程度でそれなりに肌をガードできるのだ。
私が365日必要とする、UVカットのものは、世間では大概は夏場しか売っていない。
だからいつもこの時期に、私はUVカットのストッキングやTシャツを買い回るのだ。






思い通りのものを値下げ価格で購入することができた。
安堵して、予定どおり蒲田駅前の和蘭豆に入った。
頭上が柱で、ライトのない私の指定席が空いていたこともあって、アイスコーヒーだけのつもりが、たらことポテトのグラタンセットを注文してしまった。
レタスが光線過敏の症状をぐっと重くするので、サラダにレタスを抜いて欲しいとお願いしたら、白い器に綺麗に映える赤いトマトのスライスにしてくれた。


たらことポテトのグラタンは、素直に美味しかった。
向かいの席では、常連客がケーキと氷いちごを食べていた。
そういう甘味のダブルということもありか、とアイスコーヒーを堪能しながら深く感心してしまった。


 帰宅すると良人の部屋は既に灯が消されていた。
日曜日に、有頂天の人っているものでしょうか?
大なり小なり、ミーンミンミンと夏のおしまいに蝉が泣き続けるように、泣いているものではありませんかね。
今日の東京の最高気温は、30度、最低気温は23度、晴れ時々雨の予報です。
今週もミンミンとどうにかやってまいりましょう。

2019年8月24日土曜日

カジノの見える丘公園



ある弁護士のツイッターに
「🎶あなたと二人できた丘は、カジノが見える丘
私、ちあきなおみのが好きだったんだがな。」とある。
 申し訳ないのですが、私はちあきなおみさんが歌った「港が見える丘」という歌を存じませんで。

私が思い出したのは、
オフコースの秋の気配ですね。
「あれがあなたの好きな場所
港が見下ろせるこだかい公園
あなたの声が小さくなる
ぼくは黙って外を見てる・・・」
小田和正さん作詞の。


カジノが見下ろせるこだかい公園に
なってしまう?のかと。


再びの黒船来航となるのか?
私は黙って、となりを見てるという気にもなれず、
今夜はここまでとします。
是非とも皆様のコメントをお寄せください。
有明のハーバーですが、昔は気球の絵でしたね。

2019年8月23日金曜日

お詫びの一枚



 パソコンの電源コードのコネクタ部分の小さな光が強烈で、
あの手この手で防御しながら、ブログを綴ってきました。
新たにこれで万全だ!と思った策が、光が漏れていて、
皮膚はもとより眼のダメージが強く、辛いので、
写真だけですみません。
週末を迎えますが、皆様におかれましては、夏の疲れも出る頃と存じます。
どうぞご自愛ください。



2019年8月20日火曜日

from Mrs.S子



どうしているかと言うありきたりのメールに、
期待どおりのメールが返って来た。
今でもやはり日本を離れて良かったと思っているに違いない、
高校時代の友人がS子だ。
明確に彼女の米国在住年数を伝えたくないのは、私だけれど、ざっくり4半世紀は米国で暮らしている。


7月に東海岸へ旅に出たらしい。
その後送られて来た写真は4枚だった。
お盆休みが終わって、鬱々としてきた中で、清々とした景色は、
何よりの特効薬だ。
とりわけ澄んだ湖水と白い雲の筋が青い空に映える写真には見惚れてしまった。
写真の情報から、場所はアーカディア国立公園だ。
ニューイングランドの唯一の国立公園で、ボストンから車で北西に5時間ほど走ったところに位置し、岩のビーチで有名だと言う。
ずっと以前は、アメリカ独立を支持したフランス人のラファイエット公爵にちなんでラファイエット国立公園という名称だったそうだ。今の名称になったのは1929年で、公園の建設整備、資金調達にはジョンロックフェラー2世が尽力したと言う。


ロブスターを堪能したとだけメールにあったので、
バルタン星人のようなグロテスクなロブスターがお皿にのった写真が送られてくるものと思って構えていた。
ご丁寧に、レストランのナプキンの写真が4枚のうちの一枚だ。
この辺りでは、年間に5,316,000匹ものロブスターが食されるとう。
ロブスターに被り付いている写真か?
ソースはタルタルか、それともあっさりレモンをきゅっと絞ってがつんと食べたか?
ごくりと唾を飲み込んで、次なる写真を覗いて見た。


やられた〜と言う感じ。
バルタン星人のアメリカ留学中の妹様だった。
州の名前が刺繍されたメインちゃんと言う名前だ。
こっちは、ごつごつの赤い殻と、ところどころ赤くて白いプリプリの身をリアルに想像していたのに。
マジですかと言う私のメールに、S子さんから返信はありませんでした。

2019年8月19日月曜日

月曜のブルー



牛男さんと呼んでも、
ついに振り向かなくなりました。
今日は、いつもの月曜日です。


日曜、牛男の憂鬱と私の憂鬱で、
家の中には、ブルーのアドバルーンがぽわんぽわんといくつも浮いていました。
私は、窒息しそうになって、それらをかき分けて、月夜に一度カフェに出かけました。
今日の東京の最高気温は31度、最低気温は27度、曇り後雨の予報です。
暑いし、電車はぎゅうぎゅうだしと大変ですが、お互いなんとか生きて参りましょう。

2019年8月17日土曜日

小竹さんと私

置地廣場

 私がドラキュラなら、
遠目に見る小竹さんは座敷わらしだ。
台風がそれて風吹く夜の雑居ビルの前に、
向こうの方から小竹さんはやって来た。
肩よりは少し短く、定規を当てたように切り揃えられた黒髪が風に揺れていた。


今日も昼間に渋谷まで行って髪を染めて来たという小竹さんは、
とても小さな身体で、
おそらく喜寿は過ぎているだろうけれど、
食べたいと言った鮪の中落ちや、カンパチをそれぞれ半分とご飯を一膳ぺろりと平らげた。
九条ネギの厚焼き卵は、流石にふた切れだけつまんで、残りは持ち帰ると言う。
注文の際には、
女学生のように、「どうしようか、貴女どうする?どっちがいい?」と私に尋ねて来た。


 おしまいには、スィーツを食べると決めていたので、
食事は控えめにしようと互いに言い合った。
私は初めての小竹さんとの会食に、小食を装ったのだった。


小竹さんは、前から聞いてはいたけれど、日本橋界隈によく出かけると言う。
榮太郎では、店内で練り切りをいただいて、グリーンティーを飲むのだと言う。
八重洲のてんやの天丼が美味しいので、良く食べるのだとも言った。
けれど、お茶がぬるいことがあって、
「こんなぬるいお茶を出して、入れ直しなさい!」と文句を言ったと言う。
日本橋のオリーブの素麺のお店では、お味噌汁がぬるくて、
「なんだこのぬるい味噌汁は!」と文句を言ったそうだ。
小竹氏は次から次へと武勇伝を語るがごとく語気を強めて得意げに語り出した。
中には、私がずっと以前に大好きだった八重洲の門という喫茶店もあった。
「バーゲンシーズンに御婦人方が、ワイワイガヤガヤと盛り上がって、やかましかったので、この喫茶店には、コンセプトがないのか?こちらは静かなひと時を過ごしに来ているのだ、注意しなさいとお店の人に言った」と。


向かい合って、話を聞いているうちに、
小竹さんが、座敷童子というより、砂かけ婆に見えて来た。
小竹さんは、筋金入りのクレーマーであることに相違なかった。
クレーマーに資格があるなら、クレーマー師範だなとも思った。


 小竹さんは、随分と長い間、スィーツ選びに時間をかけた。
そして、ほうじ茶パフェと決めた。
ほうじ茶パフェには、甘納豆とわらび餅とさつまいものスティックがのっていた。
私は、再びのくずきりを注文した。


小竹さんの友人は、皆んな小竹さんと一緒に食事をするのを嫌がるのだという。
それを聞いた私はここぞとばかりに、切り出した。
それは昨夜、小竹さんが高校生達を注意した時、怖かったということだ。
小竹さんは、何も怖がることはない、正しいのはこちらだと言い張った。


帰途、風に時々煽られながら、
ドラキュラと座敷童子は夜道を進んだ。
夏の夜、お化け屋敷の人間関係ならぬお化け関係が嫌になって、
二人で手に手をとって抜け出して来たかのように。
そして、いつもの別れ道で、小竹さんは、あっさりと「じゃあね」と言った。
いつもは、いつまでも手を振って、「気をつけてね」と繰り返す小竹さんなのに。
私は、小竹さんの自尊心を傷つけてしまったのかもしれなかった。
互いに本名を知らぬままに、「貴女」、「貴女さま」と言う小竹さんと私だった。


ドラキュラの衰弱



 小竹さんによって千年の孤独から解かれた私は、
小竹さんにあんず色の魂をちゅいっと吸い取られて、
千年の眠りについたように爆睡してしまった。

2019年8月15日木曜日

ドラキュラのモーニング



 ドラキュラのモーニングは夜の8時だ。
6時近くまで眠ってしまったものだから、
胃袋がまだ動き出さないでいた。
けれど、食べることを決めていた。
何故なら、今日は夜が明けてからお腹が空いてしまい、
食べるものもないので、ただただ空腹を満たすためだけに虎屋の小さな羊羹を食べたのだった。
そんなふうに虎屋の羊羹を食べるのは甚だ不本意なのだ。


夏が来たら、
ヴィシソワーズだ。
久しぶりにスープストックで、ヴィシソワーズとライムとパクチーを除いてもらったトムヤムクンを飲んだ。
冷たいヴィシソワーズはじゃがいもの甘みが口に広がって、喉越しよろしくの期待どおりの美味しさだった。
トムヤムクンにはヤングコーンがゴロゴロと入って、辛味でゴマのご飯が進んだ。


ランチに買ったシウマイ弁当をぶら下げて、スーパーマーケットを歩いていると小竹さんに出会った。
小竹さんは、私に迫るように言った。
居酒屋でご飯を食べるのは、いつ何時にするのだと。
先週、私はカフェで、帰郷した後には、一緒に居酒屋で食事をしようと言ったことを思い出した。
スーパーを出て、小竹さんの行きつけのカフェで、その話を詰めた。


そして明晩、9時に居酒屋の前で小竹さんと待ち合わせることとなった。
私は、相変わらず、小竹さんの本当の名前も知らない。
約束はしたけれど、互いの電話番号もわからない。


帰途、道を塞いで自転車に乗った男子高校生5人が、
ボールをパス回ししていた。
「道を塞いでそう言うことをするのは止めてください!」
突然、小さな小竹さんが、体を震わして言った。
私は、一瞬、私達に明日は来るだろうかと思った。
「すみません」誰かが言って、私は胸を撫で下ろした。
とりあえず明晩のモーニングは小竹さんと食することになる。

2019年8月14日水曜日

恨めしい夜



一枚、二枚、三枚と
お皿を数えるように、
下を向いて夜な夜な数えている。
置地廣場

優先順位は、断捨離の方が上に決まっている。
けれど、私はそれをどうしてもやる気になれないのだ。
台風が来るし、究極の選択は、手洗いの洗濯物を片付けることの方だ。
そっと揉むようにして洗って、
ノリに浸して
半渇きの頃合いを見計らってアイロンをかける。
アイロンを置いた瞬間に、ふわふわせんべいのように、パリっとする面白さを感じる事ができるのだ。
だからと言って、私は鼻歌など口ずさむことはなく、苦虫を潰したように口をへの字にして白目を剥いて下を向いている。
こうして不機嫌が二晩目だ。
良人は一晩にして、逃げ出すようにママの元へ帰った。
置地廣場

オフィスビル前のカフェは夜の7時を過ぎたばかりだと言うのに真っ暗だった。
電車は空いているのだろうな。
お出かけするほどの元気もなく、もうじき台風もやって来るから、四枚、五枚で私の夏休みは終わってしまうだろう。
今日の東京の最高気温は33度、最低気温は27度、雨時々曇りの予報です。
お出かけしている方も、お仕事の方も、台風と熱中症に気をつけましょう。