気温7度、冷える東京の夜空の下にも桜がほころんでいた。
都心の桜の開花宣言は21日木曜の午前にあった。
平年より5日早く、昨年より4日遅いそうだけれど、昨年はそんなに早かったかしら。
夜桜だけでも愛でることができるのは、
有り難いことかもしれないけれど、
やはり、澄んだ青い空に桜がちらちら揺れるさまを
もう一度観たいものだ。
そんな桜の木下で、彩り豊かなお弁当を食べたら幸せってものだろう。
こんな感じのお弁当だ。
夜桜の下でビールや枝豆、唐揚げは美味しいだろうけれど、
綺麗なお弁当はやはり、昼間のお花見でなくちゃならない。
だって手元のお弁当がよく見えないだろうから。
そんな不満は、いい気分を一瞬でしぼませる。
仏頂面で、半ば投げやりに歩いていたら、
ご近所の方に偶然出会った。
すると、丁度良かったとプリンが入っているという箱を渡された。
以前お菓子作りの教室に通っていると言っていた姉妹だ。
私の口角は跳ね上がり、遠慮もなしに白い箱を受け取った。
箱を開けると、ホールのカラメル色の柔らかそうなプリンが収まっていた。
ウッシッシ、とナイフを入れて口に運んだ。
プリンは甘さ控えめで、とても滑らかで、濃くて美味しかった。
プリンの下のスポンジケーキがカラメルソースを吸い上げて、これまた美味しかった。
こんなはずじゃなかったと嘆き続けて、くたびれた時、
たまに嬉しいこともある。
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