過去 1 週間のページビュー

2018年7月7日土曜日

重い朝



 とてつもなく重い朝となった。
就眠直前のこと、
朝8時半過ぎ、
テレビ番組で突如速報の警報音が鳴った。
豪雨の警報かと思ったら、
麻原彰晃死刑囚の死刑執行だったのだ。
「麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚の死刑が執行されました。」
と速報を読み上げるキャスターは、
明らかに慌てていた。
サッカーの話題だった番組は急遽打ち切りとなって、
 死刑執行のニュースに変わった。
テレビ朝日とTBSは事前の情報を得ていないように見えた。
国会会期中の死刑執行は異例のことで、予期していなかったとオウム真理教の一連の事件を長く追っている記者やデスクが語ってもいた。
 しかし、チャンネルを変えるとフジテレビでは、いつものキャスターに変わって、既に黒い服のアナウンサーがこのニュースを伝えていた。
そして同局では、次々に他の死刑囚の死刑執行の速報が流れる中で、死刑囚らの経歴を報じたりしていた。VXガスの被害者で自らの子息を教団から奪回した男性もゲストにいた。
  私もあの日のあの朝のことは今でも鮮明に蘇る。
地下鉄サリン事件の当日だ。
新橋駅の改札を出た時の、異常な光景が。
鳴り響く救急車のサイレン音とクラクション、
連なる救急車、パトカー、タクシー、バスの大渋滞と溢れ出る人の群れ。大都市はパニック状態だった。
 そして昨朝、テレビで速報の警報音が次々鳴って、
死刑が執行された死刑囚の名前が繰り返し読み上げられて、
私は、胸が鳴って、苦しくなった。
3人の死刑執行が報じられた後、「今日、7人の死刑が執行される。」と伝えられた。
あと4人と思った時に、
死刑囚をもってしても人の命の重さを感じた瞬間でもあった。
夜、駅の改札口付近には、数名の警察官が立っていた。
おそらく朝から配備されていたのだろう。
オウム真理教の後継団体の動きが警戒されている。


0 件のコメント: