21時間、
毎日、部屋にこもっている。
ドラキュラの家の窓は、
完全に塞いであるので、
夜も開かない。
太陽光を完全に防ぐには、
こうするより他に手がなかったのだ。
21時間という時間に、
改めて驚いて、
これでは、気が滅入っても仕方がないと思った。
普段は、外の様子はまるでわからない。
流れる雲とか、
犬が電柱におしっこをしている様子とか、
夜でも、
ベランダでランニングシャツ一枚でタバコを吸うオヤジの姿とか、
煌々と明かりが灯るオフィスの黄色い窓とか
見ることができれば、
多少は気も紛れるだろうに。
今、真っ暗になるのは夜の7時だ。
しかし、7時に家を飛び出すわけにはいかない。
ドラキュラは、養ってもらっているから。
この世にこんなに不味い物があるのかという手料理を作り、
お茶などを出して、
良人を慰労する。
家を出られるのはせいぜい9時だ。
苦々しくも、
日の出も早く、
3時半には、排気口など、多少の隙間を埋める作業をしなければならない。
よって冬のように0時を回ってファミレスに居座ることもできなくなっている。
7月6日まで、日の入り時刻は伸び続ける。
先が長くて、
どうなるだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿