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2017年5月18日木曜日

カフェにて



夜のカフェで
スーツ姿で向かい合う人々と言えば、
大抵は生命保険か投資の勧誘をする営業マンと
それを聞く仕事帰りの人だ。
二つのテーブルを寄せて、
紺色のスーツ姿で向かい合う四人がいた。
時は、すでに八時半を回っていた。
隣の席に座って、
四人をよく見ると、うち一人は女性だった。
しかも、凄いべっぴんさんだ。
べっぴんと言うには訳がある。
今や、なかなかお目にかかることのなくなった、
清楚な美人だからだ。
青山フラワーマーケット

白い卵型の顔を
際立たせて、
清潔感を前面に、
長い髪は束ねていた。
切れ長の瞳、
高い鼻、
長い脚をテーブルの下、やや斜めに揃えている。
スーツの襟をよく見ると
「私はいわゆる才媛です。」と言うバッジをつけていた。
女性の隣には、大根おろしとあえるなめこのような男性が座っている。
その二人と向かい会う男性のうちの一人が言った。
「志望動機が弱いな。うちの会社で自分の強みが活かせるとあるけれど、それを具体的に書かなければ。」
エントリーシートの書き方のアドバイスだ。
そう、才媛となめこは就活中なのだ。
志望する会社の大学OB二人と学生二人ということだ。


人間の本能か、
大学の先輩は、
才媛ばかりを見て、
才媛だけにアドバイスを送る。
しかし、自他共に才媛を認める学生も
全国には数千人いるだろう。
先輩は、「家族の一員となる」ような、
一緒に働いてみたいと思わせる学生が欲しいのだと言った。
日本の企業にありがちだ。
先輩は、休暇が年間146日もあるとも言い、
決してブラックではないと言っているふうに聞こえた。
しかし、鞄を持っていない先輩二人は、
話が一通り終わると、会社に戻るように見えた。
置地廣場
平均して一人の学生が、約50社近くにエントリーするとも言われている。
就活の学生も大変だな。
今日の東京の最高気温は21度、最低気温は15度、曇りの予報です。
だんだんうっとうしい陽気になってまいりましたが、
頑張ってまいりましょう。




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