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2016年1月6日水曜日

赤の女



新しい年を迎えるのに
心残りがあった。
年の瀬にカフェでとなりだった女のこと。
上から下まで赤ずくめだった赤鬼女。
昨夜、新春のカフェで再会!
長い椅子を2人分陣取っているのは、この前と同じ。
荷物1個をテーブル向かいの椅子に載せて、1人分空けてくれよと思ったのが最初だった。
混みあったカフェで、周囲の状況にはお構えなしで、片手に握った雑誌を読みふけっていた。
真っ赤なタイツ、真っ赤なタートルネックのインナーに短い丈の黒のチェニックを着ている。
だから正確に言えば、首と腕と脚が真っ赤で、胴体は黒だ。
しかし、圧倒的に赤だから、赤鬼女、志茂田景樹さん赤い版という感じだ。
おまけに目玉親父が10個ほど繋がったような、白い大玉のネックレスが首からぶら下がっている。
玉が大き過ぎ。
昨夜も全く同じ衣装だ。
昨夜はさらに、黒いオーガンジーのリボンがついカチューシャをショートヘアの頭につけていた。
年の頃は、52、3歳か、おばさんだ。
おばさんになると、周りの目が気にならなくなって、
ファッションも自己表現だけになるんだな。
赤鬼おばさんは、痩せているけれど、おばさん以上に幅をとる本革の大きな黒いバッグをでーんと置くから、昨夜も2人分の椅子の占拠となるのだ。
バッグも脚も全開で、バッグからはお財布やノートが丸見えだ。
昨夜は、スマホを覗いては、ノートに蟻さんのような文字を夢中で綴り続けていた。
でもこういう女を見るのは、楽しい。
猫娘のような大きなリボンがついた帽子をかぶっている我は、
28歳の
お愛嬌、
脚はそっと閉じてみた。


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

なかなか興味深い方が東京にはいらっしゃるのですね。

あんこちゃん さんのコメント...

匿名さん
コメントありがとうございます。
そうですね。
えっーっていう人多いかもしれません。
もしかしたら、年中ドラキュラスタイルの
私もかな(;_;)