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2015年5月31日日曜日
青春を断捨離
FC東京の武藤選手がPKを蹴ろうとした、まさにその時、揺れた。
揺れたと言うより揺れ始めて、サッカーの試合中継は、放送局の取り込んだ音さえも拾われる地震速報に変わった。
各地の地震や火山の噴火、噴火の懸念となんだか物々しく5月が終わる。
どうあれ、月に一つの断捨離ノルマがある。
今月は、ときめかない物は捨てるという加藤麻理恵さんのときめきの片付け術の話を聞いて、即実践しようと意気込んだ。
そうだ、そうだそのとおり、かつてのスーツのほとんどはときめかない!
しかし、クローゼットを開けて、クリーニング屋さんのタグを見たら、できなかった。我ながら信じられないけれど、クリーニング代に千円近くかかっているのだから、秋まで待って古着屋で売ろうと思ってしまったのだ。
たった一つ、されど一つを捨てることができない。
キッチンキャビネットの隅にずっとある一本の炭酸水、永くあるけれど、寝かせればいい味になるだろうという感覚だった。見れば消費期限は2000年9月8日だ。年季が入って15年ものになっている。金曜の夜に先輩と二人で宴会をした時のものだ。仕事帰りの深夜に、コンビニでお新香やら焼き鳥を買って、とめどもなく飲む先輩とひたすら食べる私の青春の残像が蘇った。捨てるのに胸が痛んだ。今も、先輩は定年退職の日を指折り数えて働いている。
断捨離って、青春を捨てることなんだな。
また揺れるかもしれないと、耐震構造と思われる近くのビルの中の居酒屋で食事をした。ほたての塩焼きそばは、かなり塩気が強く、メニュー写真の3分の一ほどに小さく縮まったホタテが寂しかった。
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