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2021年7月31日土曜日

首相会見、最後の質問におっ!

置地廣場
 

 これが最後の緊急事態宣言の会見、と聞いたことがあるセリフ。

昨夜、 埼玉、千葉、神奈川、大阪4府県への緊急事態宣言発令の拡大と、これに合わせて既に緊急事態宣言下にある東京、沖縄の緊急事態宣言を8月31日まで延長する首相会見が行われた。

7月の初めに供給がストップしてしまったワクチンだけれど、会見は相変わらずワクチン自慢が圧倒した。
供給がストップしたことで、実施主体となる多くのクリニック、設置されたセンターでは予約取り消しに追われて、接種の目処が立たず、混乱していると言う。医師を必死で集め、会場手配には会場の予定変更を強いるなどで全速力で体制を整えた自治体の首長達の怒り、嘆き、せめて具体的な今後の供給時期と量を示して欲しいと政府に訴えているのだ。
首相の高齢者へのワクチン接種が進んだご自慢話と、抑揚のないスピーチからは今が危機的状況であることは伝わらなかった。
 
会見後の記者質問にも相変わらず。
勉強したことの山が外れて、試験の答案に設問とは違うことは承知の上で、ずらずらと自分が勉強した得意とすることを綴る、そんな学生時代が思い出された。
しかし、こう言う答案を官僚が作文するとは、官僚も役者が上だと讃えたくなるぐらいだ。
会見を1、2分見て辞めた人も多かろう、記者の忖度質問を1、2問聞いてまたかと辞めた人もいるだろう。
しかし、今回は最後にジャーナリストがいた!
 
「デルタ株を見くびっていたことが、感染爆発の背景にあるんじゃないか。根拠なき楽観主義のもとで五輪を開催していることが感染を引き起こしているのではないか」
「医療崩壊した際に辞職する覚悟があるか。」

こう言う切り込みをしたのは、高橋浩祐記者ただ一人。
 
首相のお答えは、水際対策も最初からバッチリと言うご説明で、辞職の覚悟については初めは答えなかった。
が、日本では首相への更問が禁止されている中で、記者が促すと、
私が、感染対策をやることで責任を果たすと答えた。
首相のいずれの答えも、耳タコだけれど、首相会見を首相におざなりにさせないことは、ジャーナリストの大事な役目だ。
今、首相こそに危機感を持っていただきたいものだ。

 

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