カツ丼を思う夜

　カツ丼が猛烈に食べたかった。
外はまた嵐だったからカツ丼は断念した。
どこから吹き込んでくるかわからない強風に、
必死に傘を構えて雨の夜道を行く元気はなかったのだ。
今週は、通院があってヨレヨレだ。
通院の後、体重は一気に１キロ半減った。
身体に巻いた保冷剤の効果と夜まで待って帰宅したこもあって発汗はなかったけれど、
やはり強い紫外線の太陽光を浴びてしまうと
身体がダメージを受けるのだ。
どうにもかったるい。
だらだら過ごしてようやく上向いて来た今こそカツ丼が食べたかったのだ。
出汁の染みたトンカツが玉ねぎとご一緒に
とろっと黄色い卵に閉じ込められて、白い固めのご飯にのっかったそれ。
 ほれ、慌てて口に入れると「アチっち」というあれ。

　カツ丼も逃したけれど、
カツ丼と同じぐらい好きな八重桜の見頃も逃してしまった。
まあ、カツ丼を食べる機会はこれからいくらでもある。
何だったら、今夜から毎晩、３６５日食べようと思えば食べることもできよう。
八重桜はそうはいかない。
次は一年後だ。

いつもならこれからが見頃の八重桜だけれど、
今年は、早くその時がやって来てしまった。
先週末から今週の初めが見頃だったのだろう。
強風や通院で、八重桜を愛でるどころではなかった。

 写真は、一昨晩に、かろうじて咲き残っていた八重桜です。
既に花びらは乾き、瑞々しいのは葉っぱの方です。

そもそも今年の春は、
スギ花粉の大量飛散でぶち壊された気がする。