磨き抜かれた珠のような
乳白色のお月様がころっと
濃紺の空にはまっていました。
雨上がりの街並みは、整えられた景色となって、
雑味のない空気は、ただ冷たさだけを伝えていました。
処方箋を投函しに出かけなければならないと言うのに、
瞼が下りてきて、ついうたた寝をしてしまう。
そんなことを繰り返して、気がつくと夜のおしまいに近づいていた。
太陽に汚されない夜の世界はこんなにも美しかったかと、ドラキュラである私は改めてその静寂を楽しんでいると、
人気のない オフィスビルの一角に灯りが点っていることに気がついた。そこは、今年3月まで居酒屋が店舗を構えていたところで、
150席以上の広いスペースを占めていた。
飲食店の時短営業が解除されることとなって、ついに新たな飲食店の出店が決まったのだろうか。
次に、 紫外線が下りてくるまで、あと1時間はあることを確認して、朝刊を買いにコンビニまで足を伸ばした。
すると、やはり数軒の居酒屋が閉店してしまっていた小さなビルには、開店祝いの花が並んでいた。
こちらは早くも開業したようだ。
週明けからは、夜が賑やかになりそうです。
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