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2020年1月25日土曜日

マックにて



老人と、ビジネスパーソンと、受験生とが同じ割合で、
マックを埋めていた。
いざ、綴ってみて焦っている。
私は、どこに、どの分類に入るのだろう。
夜道を行った歯医者の帰りの一休みに、マックに寄った。
今時分のマックにいる受験生は、大学受験と資格試験の両方がいる。2月以降、医療系の国家試験が目白押しなのだ。
火曜日に覗き込んだら、歯科技工士国家試験突破なる文字が目に入った。


夜がどんどん縮まっている。
日の入り時刻は遅くなり、
日の出の時間は早くなっているのだ。
やがて始発列車を見送る時刻や来店客が多い夕方にはマックに出かけることもできなくなる。
悲しき、ドラキュラの宿命だ。


今月4日、まだ闇が深い午前4時に、駅の改札近くのマックで熱過ぎるシナモンメルツを持て余していると、コンコンと小さいけれど音が聞こえて来た。次にカシャと響いた。
音の方に目をやると、二つばかり離れたテーブルに座る男がゆで卵を剥いていた。
つるりとなったゆで卵は、蛇に狙われたように一気に飲み込まれるのだろうと思って見ていた。
すると、男は卵をそっとサランラップの上に置いた。
その時、私は、卵がコンビニやスーパーで売られていたものではなく、自宅から持って来たものだとわかった。
50歳そこそこだろうか、男はショート丈の赤いダウンジャケットに白いパンツを履いていた。
次に男は、脇に置いたセカンドバッグから何かを取り出した。
それは透明な小さな袋のようなもので、卵の上で男は慎重に傾けた。
そのさまは、砂時計のくびれから、砂が落ちるようだった。
卵の上に、降りたのはお塩で、傾けられた透明の袋はジプロックだった。
男は、時々、敷いたサランラップこぼれたお塩をゆで卵に押し付けながら食べて、ホットコーヒーを飲んでいた。
実に美味そうだった。
そして、ジプロックにはまだお塩が残っていた。
そおっとお団子を出して食べているお婆さんを見たのは昨年の師走の夕方だった。
桃色と白と草色のまん丸のお餅が串にささった、昔話の絵本に出てくるような、お団子だった。
お婆さんは、パックに入った3本のお団子のうち、1本だけを出して食べて、マックのコーヒーを飲み干した。
これまた美味しそうだった。


今日の東京の最高気温は10度、最低気温は5度、晴れ時々曇りの予報です。
昨日の日中は確かに暖かかったそうですが、
ドラキュラが歩く夜には、暖かさを享受できませんでした。
今日は昨日の暖かさはないようです。
皆様におかれましては、良い週末をお過ごしください。

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