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2021年11月12日金曜日

瀬戸内寂聴さん逝く

ホトトギス

 

昨日の朝日新聞文化面、今月の「寂聴 残された日々」は瀬戸内寂聴さん静養のため、休みますと書いてある。

まさか、本当にまさかの訃報に信じられない気持ちだ。

99歳という年齢に、悲しみとは別に不思議とは思わない人が多いかもしれない。
でも新聞連載のエッセーで、今日はどんな言葉をくれるだろうと心待ちにしていたファンは、まさかと思ったに違いない。
この連載がいつから始まったのかわからないけれど、私が知ったこの数年の間は、寂聴さんは、私はいつ逝ってもおかしくない、
もう十分に生きさせてもらったと綴り、親い方の訃報にふれれば、
近いうちに私も行きますからね、と綴っていた。
転倒したと言っても、エッセーは続いて、人生の妙をするりと綴ってくれていた。読者はそれを、蕎麦でもすするように、呑み込むのだ。
この心地良さがたまらなくて、次のエッセーを待ちわびるのだった。

寂庵のお庭の季節の花の写真も、可憐で趣のある花々だった。
最後はホトトギスとなった。
私は実家のそれを想って、昔はあまり好きではなかったけれど、改めて見て、趣深い花だなと心に残っていた。 

寂聴さんには、大輪のダリアをお別れに。


ご冥福をお祈り致します。

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