つい3日前、三重県が公表したある事例では、2月下旬に帰国した男性がインド株に感染していたことが、5月25日に明らかになった。男性は入国時の検査(抗原検査)では陰性で、その後自主的に行った検査で陽性が明らかになったのが3月中旬から4月上旬と言う。陽性判明まではホテルに滞在していたので県は感染の広がりはないとしている。
ここで驚くのは、国の検査によってインド株であることが判明するまでに2ヶ月以上を有していることだ。
さて、五輪開催都市のトップ小池都知事は、
「インドで流行しているL452Rの変異株について、これまでの2倍の感染力だという計算になろうかと思います」
と言いながら、インド株の検査を開始したのは先月末のこと。
検査件数は、1ヶ月で僅か300件たらず、確認されたインド株は14人だ。東京都の人口は1396万人だ。
既に1年以上もコロナと戦っている中で、あまりにも対応が遅くお粗末だ。
つい先日、東京医科歯科大学では、インド株の市中感染事例を確認したことを発表している。
さらに、何故か相変わらず都としては積極的なPCR検査は行わないので、無症状の感染者数の把握はできていないままだ。
無症状者にもスーパースプレッダーがいることが世田谷区や鳥取県の調査で明らかになっている。
東京都の新規感染者数は、直近で614人、高止まりの状態と見ることもできるけれど、潜在的な感染者数は未知数で、実態がつかめていないのが現状だ。
イギリスでは既に新規感染者の最大で75%がインド株に置き換わっていると推測され、ワクチン接種が進んでいながら新規感染者数が増加して来ているという。
これを受けて、欧州ではイギリスからの渡航者を2週間隔離するなど 入国制限を厳しくする措置を次々決めている。
日本では現在、イギリスからの入国制限は従来どおりのままだ。
インド、パキスタン及びネパールからの入国制限も遅れ、5月に入ってからだった。
総理が繰り返し言う、「安心安全な五輪の開催」が信じられない。
オリパラで、入国する関係者は7万8千人に上ると言う。
関係者の行動制限を徹底するのは不可能であろう。
選手はバブルの中に留めると言っても、ボランティアを始め人の出入りがある。バブルの中でクラスターが発生する可能性も完全には排除できないのだ。
そして、東京オリパラでコロナのさらなる感染拡大が国内外で起きたとしても誰も責任を取らないことだけは確かであろう。
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