ひもじき秋

ドラマがない日が続いている。
二日前の夜、夜と言っても明け方近い三時半、
スーパーマーケットで
５００mlのおーいお茶を二本買って
「１６２０円です。」と言われて驚いたぐらい。

カフェをお休みしているし。
まあ、カフェに行っても、
カフェにドラマがあると言うより、
私の妄想が無限に膨らむだけのことなのだけど。

元々、療養生活の病人なんだから、
日々の生活にドラマがあるわけもないんだな。

カフェに行けない理由は、
バレーボールグラチャンを観戦しているからだ。
残念ながら、そこにもドラマがないのだ。
イタリア戦の後は、ジョナサンで、
胃に優しそうな、
広島産牡蠣とシーフードのパエリアを食べた。
予想以上の美味しさだったけれど、
胃に優し過ぎて、どうにも足りなかった。
次の一品に苦渋の選択をした。
グルテンフリーの掟破りを図ったのだ。

 一晩寝かし浸けたという、
フレンチトーストを食らったのだ。
数量限定だから、
深夜に残っていたのは幸運だと思った。

後ろめたさを感じながらも、
大満足だった。

しかし、帰宅後
辛い胃痛がまた始まって、海老のように丸まった。
昨夜は、
家族亭で、控えめな、土佐の乙女まぐろ漬け丼セットに。

セットのおうどんは良人に捧げたので、
腹は五分目。

可愛い器に入ったサービスのわらび餅は、
目に嬉しかったけれど、胃袋の慰めにはならなかった。
ひもじい秋を迎えた。