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2021年5月7日金曜日

マックにて

 

 緊急事態宣言の発出に伴い、消灯も要請された街では公園の灯りが消えた。そのおかげでドラキュラである私は花壇を覗き見ることができるようになった。
既にチューリップは一掃されて、初夏の花を待つべく花壇の半分を黒い土が覆っている。

今夜のお話は、まだ色とりどりのチューリップが夜風に揺れて、八重桜の花が華麗に夜空を埋めていた頃のお話です。


病態が治らず、私は気持の鬱々が深まるばかりであった。
思い切って黒いつややかな毛並みの闘牛を煽るような真っ赤なコートを羽織って夜のマックへ向かった。
邪気を払いたいと言う思いがあったのだ。
緊急事態宣言前で、マックの夜は少し人が多かった。
そうは言っても、客の数はコロナ前には到底及ばない。
私は、3月の半ばから口の中が赤く爛れてしまっているものだから、刺激のあるコーヒーが飲めなくなっていた。
それでずっとカフェラテをオーダーしていたのだった。
最初にカフェラテをオーダーした時は、内田篤人選手似のスタッフが、聞き返してきた。

 
その夜は、聞き返されることもなく内田スタッフはカフェラテ代の150円分の硬貨をレジの中に入れた。
すると同時に、桜草さんが黄色いカップを差し出した。
その素早さに、内田スタッフがカップの中身がコーヒーに違いないと思ったのだろう。
内田スタッフは、桜草さんに耳打ちした。
眼を丸くした桜草さんが「すみません」と言って、私の前に置いたカップを慌てて引っ込めた。
私が、端正な顔立ちの内田スタッフの顔を見て、桜草さんの愛くるしい様を見て、ただただ二人を交互に見ているうちに、新たにカフェラテがカウンターに置かれたのだった。
3月にカウンターに立つことがなかった桜草さんは、私と見て反射的にホットコーヒーを入れてしまったに違いない。
それにしても二人の呼吸がなんとまあぴったりと合っていることか。
私は、淡いグリーンのミントの香りがする空気に包まれたような気分になった。

 

マックに来た甲斐があったじゃないか。
ミントの香りに酔いながら、私は定位置に腰を下ろした。
すると間も無く椅子を何度もひく音、ざわざわと話し声、それらは大して大きな音ではないけれど静かな店内に耳障りな音として響いたのだった。
目をやれば、男と女だった。
男は、カーキ色のトレンチコートを着たままに、座っていた。
コロナ禍だと言うのに女により近づこうと椅子を寄せ続けているのだった。
男46歳、女43歳と推察。
縮れた男の黒い髪の毛の先が、脂ぎった顔に ぴたりと貼り付いていた。
男は大柄で、むっちりとした背中の肉がトレンチコートの生地をぱちんぱちんに押し上げている。
女は小柄で、何もかもが普通であった。
どこと取り柄のない顔立ちで、記憶にかけらも残らないほどに無難な格好だった。
女は、男との近い距離に嫌悪もない様子で、男を見つめ時に笑っていた。
 
オフィースラブ 、そんな大昔の言葉が浮かんできた。
私は、多感な少女のように、不潔!と心に呟いて目を背けた。
ミント薫る二人と対照的な二人は、中年だから小汚く映るのだろうか、と私は考えた。
でも以前、カフェで見た二人が綺麗だったことを思い出した。(カフェにて)

 
「ありがとうございました。」笑みこぼれる桜草さんの声を浴びて、爽やかなる空気だけを連れて帰宅したのでした。

2021年5月6日木曜日

ドラキュラが見る風景


闘病生活を過ごすドラキュラには、レジャーグッズも16年前から飾り物でしかない。
けれど緊急事態宣言下では、健康な人にとっても今年もまた見るだけのものになってしまった。
 
 
今回の3度目の緊急事態宣言はやはりの延長の方向で調整中だそうだ。


2021年5月4日火曜日

東京五輪開催へ突進か


7月を迎える頃には、少なくとも高齢者の半数にはワクチンが接種されて日本の景色はがらりと変わっているのだろうか。

選手約1万5000人 に、審判やコーチ、報道、スポンサーなど関係者を加えて最大9万人の入国者との仮定に、政府は受け入れ可能と3月の時点では判断している。

大阪での医療逼迫の状況が連日伝えられ、それを追うように東京でも感染者の増加が続いている。

大阪では、先日事実上命の選別を促すような通知が府から保健所に発信され、後にそういった趣旨ではないと府は否定した。
 しかし、高齢者には入院の際に呼吸器の装着ができないことを伝えていると言う現場の声も報道されている。
 
今この瞬間にも、自宅で一人高熱に苦しみ保健所からの連絡を待つ人や、容態を案ずる家族が感染リスクを伴いながら世話をしている人がいるのだ。


果たして7月に国民の誰もが晴れやかな気持ちで東京五輪を迎えることができるだろうか。

もし、選手の間でクラスターが発生したら、
もし、スポンサー関係者の間でクラスターが発生したら、

選手や関係者の治療が最優先で行われ、国民が必要な医療を受けられなくなるのではないだろうか?

4月28日放送のテレビ番組 報道1930で、自民党の鴨下議員は、政府は当然いろいろな事態を想定して、 プランA、プランB、プランCは作っていると発言した。

そうであるならば、是非国民に示していただいて、国民の大きな不安を払拭してもらいたい。


2021年5月3日月曜日

牛男のおやつ

マスコバド糖かりんとう 旭製菓

 

 私は、ねちねちと良人(りょうじん)を責めるように言った。

「こんなに具合が悪くても、朝ごはんを作らなければならないのかしら」 

ゴールデンウイーク前のある朝のこと。
6時から篭って仕事を始めるべく何とか起床した牛男に向かって、姑が嫁に小言を言うように繰り返した。
良人は、力なく朝食を食べた後、日の当たる仕事部屋に入る時にスマホの画面を指した。
スマホの光が強くて覗き見ることができない私は、後に良人が代わってブログを更新していることを知った。


 
ブログの休止で読者数が減ると私が悲しむと思ってのことなのだろう。
病苦を良人に当たって悪かった。 
そんな良人の心の友は、スイーツだ。
最近のヒットは、パルシステムで購入したマスコバド糖のかりんとうだ。
黒糖の甘さが重くなく、さらりとした甘さで美味。
膨張剤不使用で、酵母を使っており、小麦は国産という厳選された原材料だ。
良人は、80グラムと小袋なのが残念だと言った。
創業1924年のかりんとうの老舗旭製菓が作っている。
スイーツ好きにお勧めです。
私は、年初にこんな病態になるとは予想だにせず、パルシステムの買い物アンケートのモニター募集に応募していた。
パソコンに向かうことも難儀になってしまった私に代わって、そのアンケートも良人がせっせと回答を送っている。
一回、10万円がもらえからと、4桁膨らませて良人に頼んだのだ。

2021年5月1日土曜日

今日から皐月

翁家 織部

夜しか出歩けない私にも薫風は感じることができる。

コロナ禍にあっても季節は巡ってくるのだ。

置地廣場 織部焼
 

一筋の緑が美しいお饅頭は、織部と言う。
織部焼の織部だそうだ。
薫る緑を思わせてくれる。

 
皐月一日は私にとって特別な日だ。
母の命日であり、愛犬の命日でもある。
愛犬の名前は「福」と言って、柴犬よりふた回りぐらい小型の
オフホワイトの毛色の雌犬だった。
私は大層な犬馬鹿だったから、控え目な性格で、しなしなしている福を
「女優の松原千恵子さんに似ているでしょう」と友人に言った。
すると友人の大きな目はしばらく瞬きをやめてしまった。

 
高校時代の友人(Mrs.S子)には、彼女のホンダの愛車に福も乗せて、桜色に染まった大池公園まで連れて行ってもらったこともあった。
公園とは言っても、園内はほとんどが自然のままで、小山の斜面に、木製のテーブルと椅子が点々とあった。愛犬福がちっとも桜を見ないものだから、私は福をテーブルの上にひょいとのせて、少しでも桜を楽しませようと努めた。
福は、桜には興味を示さなかったけれど、首を上げて黒い円らな瞳を細めて、春の匂いを嗅いでいるふうだった。
優しい風が、福の頬の柔らかい毛を何度も撫でるように通って行った。

 
 
春の思い出は美しい。


2021年4月30日金曜日

Pink Moon


 艶やかな月は優しい顔をしていた。

 
2021年4月28日0時5分


私は、地獄の下にさらなる地獄があることを知らなかった。
地獄の地下2階だ。
蒼ざめて、怯えている。 

2021年4月28日水曜日

お詫びの一枚3

 申し訳ありません。「あんこ」さんはまだよくなりません。牛男が代行です。

アスター 炒飯

今日は 朝から「ドンファン」の話で騒がしいです。
在宅勤務だと仕事自体はさほど変わらず進みますが、ついラジオかけたり、昼ごはん食べながらTV見たりしてしまいます。
しかし、私なりにこれらの事は時間管理上は有効だと思います。集中しているとついつい昼食の時間や終わりの時間が不規則になります。
皆様も規則的な生活と飲酒以外のストレス発散で体調管理をしっかりしていきましょう。



2021年4月27日火曜日

お詫びの一枚2

 今日も牛男が代行です。

にくぅ〜〜ぅ

前回のお店でよく頼むカントリーステーキです。これも後1月ちょっとで食べ納めです。寂しい限りです。
この日曜日は川崎や横浜が混んだらしいですが、結局、家にいることが出来ない人や酒を飲まないといられない人がいて、その集団の中でもらってきて拡散しているというのも、一つのバターンではないでしょうか。
だとしたら禁酒法みたいなことをしてもイタチごっこで、検査してあぶり出す、ワクチンで症状を和らげて拡散を防ぐというが第一歩で、それで時間を稼いで対抗手段を開発するというが良いように思えます。
しかし、皆さんが自粛しないからと、今更強権発動しても、失われた1年の空白は埋められない気がしています。ブラジルみたいにならなければいいですが、この国の行く末が心配です。





2021年4月25日日曜日

お詫びの一枚

 「あんこ」さんは通院の痛手から立ち直れませんので、お詫びの一枚も牛男が代行します。

ハンバーーグ!!

どこぞの師匠のようですが、いつもお世話になるお店です。しかし、残念なことに6月でおやめにるらしいです。お値段もお手頃でお昼もやっていらっしゃって大変お世話になっていたのですが、残念です。
企業がリモートにシフトしてテイクアウトとU***が流行ってしまいチェーン店でも苦しい経営です。
個人的意見ですが、この一年何を学んで何を対策してきたのか呆れるばかりです。「法律が」を盾にしていますが、ロクな対策法がなく、いざとなると閣議決定で議論せずでは・・・・・、と思います。
人権も、命があって生活があってだと思います。我々はいつまで無策に付き合わされるのでしょうか。この後、さらに強力な政策・対策と言われても制限つけられても、呆れて従う気にならない気がします。
あくまで個人的な意見です。


2021年4月23日金曜日

通院辛苦

ウイッツインターナショナル

「どんな先生がいい?」

思うようには回復していない容態に、他の科を受診してくれと言う医師が、その科のどの医師に依頼状を書こうかと、医師達の専門分野とキャリアを見て、考えあぐねている様子で、ついに私にこう尋ねてきた。

私は戸惑った。

今の医師が退官する前にいっそ死んでしまいたいと日頃思っているぐらい、新たな医師との出会いは憂鬱なのだから。

以前同じ病院で、「治りゃしねぇ。」と切って捨てられるように言われた嫌な経験が心に深く刻まれている。(医者の品格2)

私は、「医療に熱意があって、患者に寄り添ってくれる医師」と答えた。

すると「そんな医師はいませ〜ん。」と返ってきた。

かつて、そういう医師は道端でダイヤモンドを拾うようなものと私もブログに綴っていた。(患者心得2)