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2018年8月20日月曜日

夏休み終わる



夏休みが終わってしまった。
夏休みと言っても、
ドラキュラである私には、
一泊の温泉旅行すら太陽が許してはくれないのだ。
そんな私が苦し紛れにしたことは、
非日常に努めたことだ。
いつものカフェ、いつものフェミレス、いつものマックに行くことを止めたのだ。
たたそれだけと言えばそれだけだけれど、
これがどうして結構気分が変わった。


そして今夜、久々にマックに行って、
夏休みを惜しむように
ブルーハワイを飲んだ。
ソフトクリームは半分の量にしてもらった。
綺麗なブルーの中に小さな泡が次々に生まれて泳いで行く。
撮影に興じていると、隣の老女が
うろうろと歩きまわり出した。
老女だけれど、栗毛色に染めた長い髪は、
ルノアールに描かれた少女のように小さな波を幾重にも打っていた。
背中を向けて座っていた男女のところに行った老女は
「お友達が急に来れなくなって、買ってしまったアイスコーヒーを良かったら飲んでください。」
男女は老女を見て、身体を仰け反らした。
老女は同じ言葉を繰り返した。
戸惑っている風の男女は、頭をこくんと下げて女が「ありがとうございます。」と言った。
そうでも言わなければ、収まらないと感じたのだろうか。



老女は、嬉しそうに席に戻って来て、
荷物をまとめた。
そして私に、会釈してマックを出て行った。
間も無く、アイスコーヒーを老女から貰った男女もトレーを下げて出て行った。
若いカップルかと思われたその男女は、母親と高校生ぐらいの息子だった。
トレーがなくなった親子のテーブルの端、窓の下には、
紙に包まれたストローが蓋の上にのったアイスコーヒーが置かれていた。

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