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2018年8月11日土曜日

今年、平成2年生まれ



 平成に○をして、2と書いた私。
今回ほど平成生まれとすることに躊躇したことはなかった。
顧客カードへの誕生日や住まいの記入だ。
厄介なドラキュラを引き受けてくれた美容室での
初めての施術となった一昨夜のこと。


 頭上のライトを消して、
バックのライトは点けたままで問題なし。
バックライトは、椅子から1メートル以上離れていて、
素直に下を向いていた。
座る私を狙い撃ちするような向きではなかったのだ。
「良かった!」美容室の経営者である美容師の男性が言った。
 その言葉を聞いて、この人は本当にいい人なんだなと私は思った。
探しあぐねていた美容室がやっと見つかった瞬間だった。
長く続いた美容室巡りは私の心と身体を蝕んだ。
だからこその感動と安堵の時でもあったのかもしれないと今は言える。
美容室巡り3、4(後日投稿)の後ネットで再度、洗い出して、電話で真っ暗になった夜しか出られないこと、照明にも当たることが出来ないことを伝えた。
それから下見に行って、初めて美容室の扉を開けたその瞬間に、
目に映った美容師の姿、
待っていてくれた美容師の頭から足の先まで温かさが溢れていたのだ。
これがオーラというものなのではないだろうか?
この人ならなんとかやってくれるだろうと、私は直感した。


1年前に独立の夢を果たした美容室経営者Iさんは36歳だと言う。
もしこの後ろのライトもダメだったらどうしようかと思ったとIさんは言った。
なんとか対応してくれようとしたんだな。
予約が先までいっぱいで繁盛していると言うのに。
テーブルの上に用意されていたのは、
何故かVERYやSTORYという30代から40代が読む女性誌だった。
私は、Iさんが準備をしている間にそっと立って
20代のファション誌JJ、Sweetと25ansを探して、
膝に置いてめくり続けた。
おしまいに、記入した顧客カードを渡した。
誠実なIさんに対して後ろめたさが残った。


 『何故に俺より若い!』
顧客カードを見たIさんは、
多少不思議に思うかもしれないけれど、
決して裏切りではない。


帰りに、お蕎麦屋家族亭の夏メニューに
少量のお寿司を見つた。
ドラキュラのモーニングにはぴったりな量だ。
夜の9時半だけれど、ドラキュラにはまだ朝なのだ。
ハンガリー産の合鴨の握りと黄色いパプリカの握りが、
売りなのだろう。
お寿司のシャリは、積み木のように正しく直方体だった。
なんだか気分すこぶる宜しく、
合わせて北海道産のマチルダのじゃがバターと知床鳥のザンギも注文した。
どれもとても美味しかった。


 13年の闘病生活のうちに
いい人とそうではない人の 見分けが早くなった気がする。
谷ばかりの人生に、
たまに山がある。

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