国会審議に台本があることは国民も承知している。
国会議員の質問は、あらかじめ答弁する側に提示され、官僚は答弁書を作成する。
勿論、質問内容については党内で調整が図られるし、官僚が用意した答弁も質疑側にあらかじめ示される。
今回の森友学園問題での与党のシナリオは、文書改ざんについて財務省が財務省の一存で勝手にやったことだ。
もっと言えば、財務省理財局の一部の職員が理財局長の国会答弁の齟齬のためにやったこととすることだ。
この政府与党のシナリオに、ガッテン承知よ!と言ったかどうかはわからないけれど、与党と二人三脚の財務省側もその役割である汚れ役を引き受けている。
先週14日の与党自民党の西田議員の財務省叩きは見事なものだった。財務省理財局長に散々大声で怒鳴り叱責する姿には思わず息を呑んだ。
その内容は、改ざんについて財務省が報告を直ちに官邸に上げなかったということだけれど、上げていないはずはない。
この問題で野党ヒアリングでの資料提示も財務省は官邸に図りながら進めている。
理財局次長が「確認している範囲で官邸と調整していない」と答えているのだ。「確認している範囲で」という言葉が付いて「ない」と言い切れないのだ。
昨日の与党自民党の和田議員は、更に凄かった。
「官僚の暴走だ!」と発言し、
首相の「首相や妻が関与していたなら、総理大臣も国会議員も辞める」というアドリブ発言を「政治家として肝に銘じるべき」言葉として賞賛した。
汚れ役を承知しているはずの理財局長の太田氏が、流石に声を振り絞るように震えて強く否定したのは、
和田議員の以下の質問だった。
「太田理財局長は民主党政権時代に野田総理の秘書官も務めておりまして、まさかと思いますけれども増税派だからアベノミクスを潰すために、安倍政権を貶めるために意図的に変な答弁をしているのではないですか?」
内閣支持率が急落している。
日本テレビ調査では、30.3%(16日〜18日、前回2月調査44.0%
)
毎日新聞33% (17日〜18日、前回2月調査45%)
朝日新聞 31%(17日〜18日、前回2月調査44%)
与党国会議員による白熱の質疑は、内閣支持率の持ち直しにどの程度貢献するだろうか。
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