ゴーゴーと凄まじい音が響く夜、
覚悟を持って外に出たけれど、怖じけるほどに酷い雨だった。
眼前には、白波のように風に折られた雨が走て行く。
歩道に広がる雨水は、大海のように蓄えられ、マンホールに流れ落ちる水流がゴーゴーと音を立てているのであった。
雨粒が肩を叩くものだから、私は傘が雨漏りがしているのかと思って、傘の骨に引っ張られている布地に目をやったりした。
そんな中でも、いかがわしいと思われる休憩場のネオンサインがギラギラと水面を青緑に照らしていた。
いつかは止む雨に違いないけれど、
我はドラキュラ、夜明けを待つことはできないのだ。
身体が思うようにはならないで、昨夜も買い物に出かけられなかった。冷蔵庫は、ほぼ空っぽだ。
スーパーマーケットの前にも、小川が出来ていて、入店を阻むようであった。短い脚をいくら頑張って広げても、越えることが出来ず、靴は浸水した。
フリフリしても、意味がなかった傘を仕方なしに、ビニールに入れてようやく私は店内に入った。
すると、外の激しい雨を知るよしもないスタッフが、黙々と働く静寂の世界が広がっていた。
帰り道に気を重くして、店内を巡る私が、ほっとしたのは、他にお客が見当たらなかったことだ。
入り口にタクシーが止まっていたので、どこかにタクシードライバーはいるのだろうけれど、 出くわさなかった。
感染リスク、低し。
私は重い荷物を下げて、肩を落として、名残惜しいように、スーパーマーケットを後にした。
辺りはまさかの、おとなしい雨となっていた。
しれっとしたように。
夜は、まだまだ7時に外に出ることはできませんが、
日の出が遅くなり、朝は4時まで暗くありますので、少しだけの慰めです。
今日の東京の最高気温は29度、最低気温は25度、雨のちくもりの予報です。
本日も当ブログにご来訪いただきまして有難うございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿