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2021年8月11日水曜日

コロナに無策2


 菅首相と小池都知事にIOCバッハ会長が金章を授与するという話に夢か現かとぽかんとしている。
 
五輪開会式の日、東京での新規感染者数は1359人 だった。
五輪閉会式の日、東京での新規感染者数は4066人となった。
五輪の期間中にも新型コロナウイルス 感染者数は急拡大と言えまいか。

そして今、入院や宿泊療養ができずに調整中の人、自宅療養の人を合わせるとおよそ3万人の都民が自宅で療養している。

東京都独自の重症者数は176人、国の基準による重症者数は882人に及んでいる。


 

都内在住の女性が今月2日に陽性と判明して、自宅療養中であったところが、5日に容態が悪化してその日に亡くなったと報じられたのが8日であった。
女性は肺に持病があったとも報じられている。持病があっても、入院できない、治療が受けられない現実がある。
多くの都民が明日は我が身と思っているだろう。
女性の死亡が報じられた日は五輪閉会式の日で、この日はまた小池都知事が色留袖に錦糸の帯という高価な和装で五輪旗を振ったことが報じられた。
これがまさにパラレルワールドか。
あら、帯に反物をあつらえるお時間もおありだったのね、とつい皮肉を言いたくなる。
 


感染拡大は素人にも予想できたこと。
病床が足りなくなることも、わかりきっていたこと。
せめて、宿泊療養施設を対応できるようにし、パンクしている保健所に代わるセンターを設置して、開業医を巻き込んで初期対応から
フォローするシステムが作れなかったのか。
1年半もあったじゃないか。
 


朝日新聞の連載に、危機宰相 メルケルの遺産というのがある。
第1回目に、マインツ大教授 ユルゲン・ファルター氏の言葉として
「政権末期には、誰もが権威を失う。だが、彼女には多くの政治家が持つ虚栄心がない。だから失敗にも謝れる。これが本当の強さだ」と記されている。

メルケルには虚栄心がない、だから失敗にも謝れる。

なるほど。

メルケル氏が、もし日本の首相だったら 、都知事だったら、オリパラをこの時期に開催しただろうか。

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