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2022年6月26日日曜日

マックにて


悲しみが心を覆い尽くす夜も、
生きるのがかったるくてどうしようもない夜も、
私はひとまずマックへ行く。

梅雨寒の閉店3分前に雪崩れ込むようにカウンターに飛び込んだ夜があった。 

私は、注文カウンターに倒れた身体を起こして、「ホットコーヒーのS」と見上げて言った。

するとずらりとイケメン3人のスタッフが並んでいた。

どの人も普段お世話になっているわけだけれど、3人が揃うのは初めてだった。

オーダーを聞いてくれた内田篤人さん似のスタッフが100円をレジに入れるやいなや、
「まいてあげて」と言った。
はて、まいてあげるは、私を何かで巻いてくれるのか?肌寒いから?
いや、巻いて揚げるで、何か新商品の指示か?
私は、鈍い私の頭を瞬間的に必死で回して考えた。
 
すると真ん中のイケメンさんが「はい」と返事をしてターンした。
そしてナプキンを数枚取り出した。
次にそのナプキンを受け取った端のイケメンさんが、カウンターに置かれたホットコーヒーのカップに巻いだのだった。
 
私は、恥ずかしくて少女のようにはにかんだ。
私はコロナが流行ってからこの3年、自らの指先も信じられず、
少しのアルコールで湿らせたナプキンを手にオーダーして、それをカップに巻いて運ぶのだった。
スタッフがそれをいつも見ていたに違いない。
その夜は、湿らせたナプキンを用意する間もなかったのだった。
巻き巻きおばさんと命名されているのかもしれないな。
 

自分では、水晶玉を磨くように何十回もテーブルを拭く常連よリはマシな慣習だと思っている。


通うマックは、灯りがポツリポツリなので、ドラキュラに優しい環境だけれど、土日は日没より早く閉店するので通えないのが残念で仕方ない。

 

月曜日の東京の最高気温は37度、最低気温は25度晴れの予報です。

東京は猛暑になるようなので、アイスコーヒーを飲もうと思います。
皆様におかれましては、今週もどうかお健やかにお過ごしください。



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