いびきの患者に、口頭で注意をしてはいけません。
いびきが、けたたましく響いているまさにその時、ベッドの枠を杖で叩く、杖がなければ空のペットボトルで思い切り叩きましょう。
ポイントは二つ、まず、いびきの最中に叩き起こすのです。最中というのが肝要です。いびきの張本人が目覚めての事後になって、まともに抗議してもエンドレスの口論、いえ喧嘩になっておしまいです。
「いびきのどこが悪いんじゃい!」「誰だっていびきはかくわい!」と言い返される。そして、いびきの程度は、説明のしようがなく「アンタのいびきは猛獣のようだ」などと言っても「おおげさだ!」という具合です。あげくに「私は病人だ!」と言われて、「こっちも病人だ!」とエンドレスのバトルになります。
二つ目のポイントは、杖などで叩き起こすことです。口頭で注意をするよりはるかに疲れず、かつ、誰が叩いているのかわからず、後々「しこり」が残りません。大抵ベッドはカーテンで囲まれているので、叩いている人の顔は、わかりません。
これは、病棟にいつも入院している「お局様」と言われている老貴婦人から教わりました。即、実践したところ、大いびきをかいている人は、ぐっすり眠っているので、起きた後、何が起こったかわからないようです。従って、私は悠々とトイレに向かい、トイレから戻るといびきは止まっていたのでした。
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