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2008年2月20日水曜日

おつかれナース2

 のどが痛む朝、検温にきた新人ナース町子ちゃんに「のどが痛むので、イソジン出して欲しいと先生にお願いしてね」と私は言った。すると、町子ちゃんは目を丸くして「では皮膚科の先生を呼びましょう」私は『?????』話を早く切り上げたかったので「なにしろ私の主治医の先生に伝えてくれればいいから」と言った。
 なんでのどが痛くて皮膚科になるのだろう。新人ナース町子ちゃんは、のどが皮膚の一部と深く考えたのだろうか。私は容態が悪化の一途の時であったので、ぼーっとしてきて自分の常識がおかしいのかぁとわからなくなり、疲れるので考えるのを止めた。
 その日のうちに、妙な噂話が漏れ聞こえてきた。町子ちゃんが、とんでもないポカをやったらしいというのだ。それは、ある2人の患者のデータを取り違えて、入力していたというもの。患者Aさんと患者Bさんは、ともに皮膚科の患者で、Aさんは海外から帰国後に発病し、高熱を伴っていたが、一方Bさんは、渡航歴なく熱も全くなかった。最初に気が付いたのは、患者自身のBさんで、毎日変わるナースが連日「熱はどうですか」と執拗に聞くので、ついに「私は初めから熱はありませんけど」と言い、事件が発覚したというのだ。
 真相はわからないが、事実だとすれば大事件で町子ちゃんは、相当な注意を受けたに違いない。それが前日だったのか、その日の朝だったのかわからないが、町子ちゃんのアタマの中は皮膚科のことで一杯になっていて、朝の私への一声が皮膚科の先生を呼びましょうだったとしたら、わかる気がした。
 とかく新人ナースはおつかれだ。患者は、新人ナースのとんちんかんな発言は軽く聞き流しつつも、注意を払いながら看護されなければならないのだ。ウカウカ寝ていてはいけない。(記載された名前は仮名です)

2008年2月15日金曜日

ナースいろいろ2

 看護師3年目は分かれ道。看護学校を卒業して、国家試験に受かって3度目の春を迎えた時には、先輩カリスマ看護師を目指して、日々自らの未熟さを反省し、懸命に仕事に取り組む看護師と手抜をすることばかり考えている看護師に分かれている。
 後者の看護師が担当の日、私はやり場のない気持ちと失望感から、横を向いて、薬袋の裏に『今日ははずれの日』とシャーペンで書く。

2008年2月11日月曜日

おもしろ話7(となりの患者)

 極、ごく、たまにとなりの患者が気の合う人であることがある。その場合、対等な友人関係ではなく、必ず親分と子分といった感じなる。となりの患者が、大抵は私より年長ということに起因するだろうが、「へえへえ」とつい人にこびへつらう私の性格がそうさせてしまうのかもしれない。
 容態が良い時は、となりの患者に「売店に行くけど、何か買ってくるものある?」とご用聞きをし、200ミリの紙パックのジュース一つぶるさげてくるのはお安いご用。親分が「輪ゴムある?」と言えば「へいへい、ござんす」と手渡す。
 しかし、親分の命令でどうしてもそれはご勘弁をというのがある。最悪魔の看護師が誰か教えろというもの。「ワースト1、2、3を言え」という。親分には、早々に白衣の天使ベスト5はこっそり教えた。ベストを教えることはできてもワーストは、たとえ親分にも口にすることはできない。
 それは、人の悪口を言うことは自らを貶めるといった上等な理由からではない。単なる保身で、病棟で暮らすための掟だ。病棟という狭い社会の中、もし漏れたりしたら、ある日から食事が朝昼晩毎食パンになる?注射は悲鳴をあげるほどに針を刺される?想像はつきない。冷遇冷視は言わずもがなだ。
 私の退院の目処がついてきたある日、親分が私のパジャマの上着の裾をつかんで離さない。「私はまだまだ入院していなければならない、お願いだからワースト看護師を教えてくれ」と。「×××だろ!」親分の口から最初に出た名前は、まさにワースト1の最悪魔だった。患者が悪魔と思う看護師は皆同じなんだなぁと思った。私は、首を縦にも横にも振れず・・・しかし、それは是認したも同じだった。
 親分は、それよりも以前、看護師の名前を廊下に貼りだし、人気投票をやれ!と言ったこともある。高校生じゃあるまいし「そんなことできないよ」と私は答えた。親分は寝返りをすることもできず、起きることもできないので食事も自分でとれない。入院当初数日、介助がなく食事をとれずにいたこともあり、入院生活には苦労している。親分は、看護師人気投票結果を張り出して、悪魔をこらしめたいと思ったのだろう。私は、しばらくは病気が重かったので、せめて白衣の天使を教えて、その看護師にいろいろ頼むと良いと教えたのであった。
 たぶん遠くに住むとなりの患者(親分)は二度とこの病院には入院しないだろう。私は一体どうしたら良いのだろう・・・・途方にくれるのであった。

2008年2月8日金曜日

ナースいろいろ

 病棟の朝、今日その日の受け持ち患者の状態を把握して、回る患者と仕事の段取りを組んでくる看護師もいるし、行き当たりばったりで、ただはじから患者を回る看護師もいる。

2008年2月1日金曜日

中国産?

 気づいたら、仏様にお供えする佃煮の原料の原産国を問い合わせていた。待てよ!学校給食も中国産のものがあるというが、病院食はどうなんだ?・・・・それはとても怖くて聞けない。具合が一層悪くなりそうで。